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あなたの燃える手で

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Archive2007年08月 1/1

狩人はバニラの香り

1明日香の後には既に10人以上の人が並んでいる。前に並ぶ彼女は、いつもの水色のトートバッグを持ち、明日香は迷彩柄のリュックを左肩に掛けていた。滑り込んできた電車の風に、明日香のセミロングの髪が勢いよくなびいた。ドアが開いても降りる人はほとんどいない。明日香は彼女の後に付いて電車に乗り込んだ。彼女は奥へと進み、水色のトートバッグを右腕に掛け、押されるようにして左手で連結部分の手摺りに掴まった。明日香は...

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狩人はバニラの香り

                          狩人はバニラの香りー プロローグ ー七分袖のデニムジャケットの裾を翻し、星野明日香は駅に向かって猛ダッシュしていた。「あぁもう、間に合わないかもぉー」いつもは何気なく歩いている駅までの15分道のりが、走るとこんなにも遠く感じるとは、日頃の運動不足もたたり、駅に着いたときには、もう心臓が口から出そうなくらい苦しかった。もどかしくジャケットから定期を出し...

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蛍の言の葉

ー あとがきにかえて ー 2007・夏休みスペシャルと題してお送りしてきました、『秘湯の夜』が完結しました。最後までお読み下さった方、本当にありがとうございました。私自身、初めての1人称と言うことで、戸惑いの連続でした。油断すると3人称のようになっていたり、何か違和感があったり・・・。そう言ったところを修正しながらの全7話でした。これからも、機会を見つけては1人称に挑戦していくつもりです。前作の『白い魔女』...

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秘湯の夜

ー 最終回 ー カーテンの隙間から蜂蜜のような朝の光が差し込んでいる。布団に横たわる私の耳に、川のせせらぎが繰り返し聞こえていた。やっぱり彼女はいなかった。「結局、さようなら言えなかったなぁ。やっぱりそれが心残りかな」そう思いながら私は帰り支度を始めた。「最後にもう1回、温泉に入っとこうかな」帰り支度を中断すると、タオルを持って露天風呂に向かった。こうして温泉に浸かって空を見上げると、白い湯煙が青空...

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秘湯の夜

6翌17日、早朝。いつも気が付くと朝になっている。そう言えば、由里におやすみを言ったことがない。いつも由里に逝かされて、そのまま眠りに落ちて、朝を迎えるパターンだ。昨夜もそうだった。それにいつも私が逝かされてばかっかりで、私は由里を満足させていないけど、由里はそれでいいんだろうか?それに、私は明日の昼にはここを出て、東京に帰らなくちゃならないのに。それもまだ伝えていない。今夜も来てくれるだろうか? ...

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秘湯の夜

5静かな夜だった。私は露天風呂に入り部屋に戻ると、首にバスタオルを掛けたまま窓辺にもたれ、濡れた髪を乾かしていた。窓の外には真っ暗な山と、町明かりを反射して流れる川面、夜にはそれくらいしか見えない。ちょっと退屈な景色だった。私はやっぱり待っていた。だって昨夜の余韻が今も私の体をうずかせているし。私は彼女にヌードを撮らせてもらおうと思っていた。だってあんなに綺麗な肌と体、撮らない手はないでしょ。フォ...

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秘湯の夜

4私、何にも言ってないのに、脱いでもいいなんて言ってないのに。由里ったら勝手に浴衣を脱いじゃって。そう思った次の瞬間、私の腰の辺りに何か熱く柔らかいものが……。えっ? なっ、何? 「ああぁ~ん」私の意志とは関係なく、声が出ていた。由里の舌。由里の舌が、私の腰から背骨を伝って這い上がってくる。横の姿見を見るとそこには、お尻を突き上げるような四つん這いになって、私の腰に舌を這わせている彼女が映っていた。...

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秘湯の夜

3「どうぞ、そうぞ。入って入って」二階から目薬? いや棚からぼた餅だっけ? どっちでもいいけど、こんなことってあるのねぇー。私は二つ返事で彼女を部屋に招き入れた。「でもツマミがないのよねぇ。さっき食べちゃったから」「いいの。あたしはこれだけで」「でもぉ、ツマミなしじゃねぇ」彼女は腰を屈めて、缶ビールをテーブルに置いた。「いいのよ。飲みましょう」私達は向かい合って腰を下ろすと、缶ビールを開けた。「カ...

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秘湯の夜

2「渓遊館」の看板はすぐに見つかった。「うわぁー古っ、これ築何年だろう?」木造2階建てで旅館と言うよりは民宿? と言った方がしっくり来るかも。入口の横には場違いなソテツと、橙色の鬼百合が咲いている。それを横目に、入口の引き戸を開け中に入った。まるで民家のような玄関。「やっぱり民宿? すいませーん」「はぁーいっ」奥から元気のいい女将が、長い廊下を早歩きでやって来た。「予約した、水原璃緒ですけど」「あ...

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秘湯の夜

ー 2007・夏休みスペシャル ー             秘湯の夜 プロローグ山の中腹を走る2両編成の車窓から、緑の渓谷を蛇行する川が見下ろせた。瑠璃色の龍の様な激しい流れは、白い腹を見せては沈黙し、大きく咆哮しては深みに潜り、龍は千変万化にその色を変えた。璃緒はカメラを手に、窓を押し上げると少々身を乗り出し、都会では見ることの出来ないその情景にシャッターを押した。東京を出て列車を乗り継いだ5時間...

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蛍の言の葉

”夏休みスペシャル” と題して 今回は1人称の短編に挑戦しています。まだ書き上がってはいませんが、やはり ”1人称は勝手が違う” というのが実感ですね。でもこれも勉強と思って、最後まで頑張ってみたいと思います。意外とハマったりするかもしれないですしね…… (^_^;)それでは予告をちょっとだけ・・・。ー ”夏休みスペシャル” 予告 ータイトルは『秘湯の夜』です。舞台は「天人沢」という、四方を山に囲まれた温泉地です。ここ...

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白い魔女

80ー 真弓・雪絵&ゆかり 編 ー 最終回ズッポリと拳を引き抜いたゆかりは、再び拳をアナルに押し付けた。拳がアナルを押し広げながらメリ込んでいく。「ぐぅぅ~ひぃぃ~。ああっ、ああっ、いっ逝くぅ~」「もうポッカリと穴が空いて、虐め甲斐があるわぁ~婦長さん。ほらっほらっ」ゆかりの拳がアナルを出入りしていた。時折、肘近くまでをその穴に埋め込み、中を撫で回す。薄い肉壁の向こうに、真弓の腕の感触があった。「あ...

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白い魔女

79小さな音を立てて、化粧室の鍵が掛かった。「ホントに綺麗な脚ね」沙也加は響子の太腿に両手を伸ばした。その手を太腿の前から裏に回し、スカートをまくり上げながらショーツの上からお尻を触った。柔らかな双丘を撫で回しながら体を密着させていった。手はお尻から腰に這い上がってきた。そのままその手を腰に回して響子を抱きしめた。響子も同じように沙也加の背中に手を回した。「舌を出して」響子の可愛い唇が割れ、ピンク...

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白い魔女

78ゆかりはローターごとアメを押し込んだ。ローターやそれに触れるビー玉の硬い感触が、手応えとなって伝わる。「美味しいですか? 婦長さん?」「ううっ、ああぁっ」ゆかりは入れた大玉のアメをゆっくりと引き抜いた。「ああっ、いやぁ~。出ちゃう~」「ほらほら、もっとお尻を閉めないと、お漏らししちゃいますよ、婦長さん」そう言いながらアメをまた入れた。そしてゆっくりと出す。それを繰り返した。その間も真弓の腕は蜜...

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白い魔女

77ローズピンクのショーツに指が触れている。柔らかなその部分の感触までも、しっかりと指先に伝わる程に。「えっ、あなた……」「さっきの子。ただの友達ですか? もしかして、恋人とか」先正直そうなりたいと思ったことはある。しかし、千鶴とはそう言う関係にはなれないと思っていた。「そんなんじゃないわ」「本当に?」「本当よ。ただの友達よ」そう、たまたま初めて担当した患者だ。友達にはなったが、まさかそんな関係には...

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蛍の言の葉

いつも当ブログにお越しいただきまして、ありがとうございます。連日猛暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか。さて、「白い魔女」もいよいよ大詰めです。今日から最終話(80話)まで残り4話を、一気に連日UPでいきたいと思います。77話ー16日(昼) 78話ー16日(夜) 79話ー17日(昼) 80話ー17日(夜)以上の予定でUPして参りますので、よろしくお願いします m(_ _)mラストスパートということで、文章量もいつも...

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白い魔女

76御堂の蜜の付いたビー玉は、淫らな糸を引いて離れた。「お願いもうやめて」「ここまで来て誰がやめるの? しかもこんな楽しいこと。まだまだ苦しんで貰いますからね」ゆかりの指ごと蜜に濡れたビー玉が親指で押し込まれる。「ぐぅぅ~。あぁぁ~、もう、もうだめぇぇ~」真弓が進み出て雪絵の顔を覗き込む。そしてその額に脂汗を見て取った。「んん~苦しそうねぇ。あと2個よ」ゆかりは2個のビー玉を親指と人差し指で摘んだ...

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蛍の言の葉

猛暑続きの夏休みですが、皆さんいかがお過ごしですか?私は友人3人と金沢に行ってきました。夏休み1週間前に、突然決まった1泊2日のバスツアーだったんですが、なかなか充実していたツアーでした。13日に横浜を出て東名で愛知まで、そこから北上しながら途中で白川郷を見学。そして金沢へ。14日は兼六園を見学、東尋坊で遊覧船の乗って一路横浜へ。かなりの強行軍は否めませんが、渋滞にハマらずに帰ってこられたのはラッキーで...

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白い魔女

75「これ、まだ試作品なんですけど」二人の座る白いテーブルの横に立つと、丸いプチケーキをそれぞれの前に置いた。プチケーキに見えたそれは、卵形のガラスの器に入ったブランマンジェだった。白いブランマンジェの上に橙色のあんずが盛られ、2色の層が涼しげだった。あんずの上にはミントの葉が飾ってある。「美味しそう」千鶴の顔が笑顔でいっぱいになる。「いただきまーす」グラスにスプーンを入れ、白と橙色のコントラスト...

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白い魔女

74ゆかりはビー玉を1つ取り出すと、御堂のアナルに軽く当てた。「ねぇ、ゆかり。お願いだから……」「いくつ入るかしら。ねぇ御堂さん。いいえ、雪絵」「ゆかり。そんなことやめて。今そんな物を入れられたら」「だから面白いんじゃない」ゆかりはそう言いながら、押し当てていたビー玉を人差し指で押し込んだ。「ひとーつ」そして二つ目のビー玉を摘み上げるとアナルに押し込んだ。「ふたーつ」「あぁぁ」「みぃーっつ」「ああぁ...

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白い魔女

73バスターミナルを横切り、幹線道路の信号に捕まった。初夏の日射しはいつしか真夏の熱気を地上に運んでいた。「商店街行ってみようか」手で日射しを遮りながら沙也加が行った。「うん、いいですねぇ。行きましょ。行きましょ」横断歩道の向こうに見える商店街をめざし二人は歩き出した。矢のような日射しが容赦な肌を貫き、一月早い夏を運んだ。商店街の道は石畳になっており、千鶴は若干の不安を覚え歩くペースが少し落ちた。...

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白い魔女

72「雪絵、一体今までどれくらい横領していたの? 一人につき100万としても1000万は下らないわね。一体いつからこんな事をしていたの」「横領?」驚くゆかりに真弓は事の顛末を説明した。もともと違法性のあることだけに偉そうなことは言えない。しかし、これは紛れもない裏切り行為だ。如月院長が許すはずもなかった。「雪絵、あなたにな失望したわ」「真弓……」御堂の目に不安と怯えの色が走った。「これからたっぷりと罰を受...

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白い魔女

71千鶴の退院当日。千鶴は着替えなど全てのものを一つのバックにまとめた。「これでよしと。忘れ物も無しと」千鶴はバックを持って立ち上がった。少々ふらつくが大丈夫だ。そこに沙也加が病室に駆け込んできた。「千鶴。もう行くの?」「廊下は走らないでください。危ないですから」「もう、最後に1本取られましたか」千鶴はバッグをベッドに置いた。「いままで色々と、ありがとうございました。お世話になりました」「いいえ。...

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蛍の言の葉

仕事が連休前のヤマ場を迎えています。今週、来週はいつもの更新パターンが崩れる予感が・・・。週末は基本的に、午前中更新を目指しているのですが、今週は夜になるかもです。「アレ? 今週は更新無しかな?」 と思わずに、夜には必ず更新します。と言うわけで、いよいよ暑さが厳しくなってきました。皆様もお体に気をつけて、暑さに負けないように頑張りましょう。...

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白い魔女

70ゆかりの腕を飲み込むようになって1ヶ月余りが過ぎた。御堂はゆかりを、事あるごとにフィストファックで犯していった。初夏の強い風の吹くある日、夜勤を終えた御堂は、1階のレントゲン室から『森尾千鶴』の写真を受け取ると、4階のゆかりの居る特別室へ向かった。途中で新人ナースの近藤沙也加に偶然出会い写真を渡した。沙也加も千鶴の病室へ向かう途中で、二人でエレベーターに乗り込んだ。「あなたの担当の森尾千鶴さん。...

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土