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あなたの燃える手で

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Archive2018年11月 1/1

緋色の奥義

其の八頭から烏を飲み込んだ椿の腹は、満月のように膨れていた。そんな江ノ島における二人のくノ一の戦い、その勝敗は艶魔衆、淫靡衆それぞれの谷に伝えらえていた。艶魔衆の住む艶魔谷。その際奥部に建つ艶魔堂。艶魔衆頭領『無空』が、 "椿勝利" の知らせを受けたのはたった今のことだった。無空は静かに立ち上がると、庭の池の鯉を眺めた。「勝利したは椿か。そうか、よくやった。そなたなら間違いのう勝つと確信しておった。さ...

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緋色の奥義

其の七椿の右頬が触手となり、烏の喉に入り込んだ。差し込んだ触手は喉の奥を意地悪く触り、烏は嗚咽を繰り返すことになる。が、鼻から呼吸はできている。だから彼女が窒息することはない。「どうだ、苦しかろう。だがそれすらも快感に変わる」「ぐっ、ぐふぅ、おえぇ」「あんたの中もトロトロだな。どれ、前と後ろを交互に、それ、それそれ」亀裂とアナルの触手が、交互にピストンを始めた。「ぐぅっ、ぐぅぅ~」「そうか、しゃべ...

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緋色の奥義

其の六暗がりの中で、椿の体は文字通り椿の花のように赤くなっていた。「おやおや、どうしたんだい? 体中真っ赤だよ。そんなに気持ちいいのかい?」「あぁ~いいぃ~。気持ちいいぃ~。こんなに気持ちいいのは初めてだ」「そうかい。よかったねぇ。いい冥土の土産ができて……」「ねぇ、もっとよくして。気持ちよくして。あたしはこの通り動けないんだ。だから、ねぇ、いいだろう」蜘蛛の巣状に貼られた烏の髪糸。その粘着力は相変...

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緋色の奥義

其の五烏の右手が椿の股間へと伸び、その亀裂に触れた。「ほぉ~ら、ごらん。濡れてるよ。それも想像以上に濡れてる」烏の髪の巣。その蜘蛛の巣状に貼られた髪は、椿を大の字にしたまま完全に動きを封じている。「くぅぅ、はぁ、そ、そこはぁ」「そこはぁ? そこはぁ、なんだい? 感じちゃうのかい?」椿の萌えるような目が烏を睨みつける。しかし烏は余裕綽々といった程でその目を見つめ返す。「ふふふっ、どれどれ、指を入れて...

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緋色の奥義

其の四「さぁ、ゆっくりと可愛がってあげる。うんと可愛がって味わって、それから始末してあげるよ」今や烏の髪は頭から四つに分かれ、椿の手足の自由を奪っている。「それっ」烏の右手が庭の木々の間に何かを投げた。するとそこに、髪を糸とした真っ黒な蜘蛛の巣が張られたのだ。「くっ、お前は蜘蛛の化身か」「そうさ、その通り」烏は椿を大の字にしてその巣に押し付けた。すると椿はそのまま巣に貼り付いてしまった。その姿はま...

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緋色の奥義

其の三淫靡衆の烏が海面を歩いて江ノ島へ渡った頃、閻魔衆の椿は奥義書の一行の宿の壁を、音も立てずに飛び越え庭に降り立った。「だから言ったじゃん。こんなのチョロイってさ……。しかもこんなオンボロ宿……」椿は庭から宿の壁を亜尻上がり一階の屋根に、そして一行の止まる二階の屋根へと飛び乗った。「うふっ、綺麗な満月……」そんな二階の屋根から満月を見ていた椿の姿が、烏の目に留まった。「おやっ、おやおや、あれはぁ~?」...

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緋色の奥義

其の二艶魔衆頭領『無空』の命を受た『椿』『桔梗』『お蘭』の三人と、淫靡衆頭領『幻空』の命を受た『烏』『百舌』『梟』の三人が、西方ガンダーラより伝わりし性の奥義書、『ラーマ・カイラ』を持った一行に追いついたのは、江ノ島の手前、時刻は空が茜色に染まりかけた頃だった。「いたぞ、もう江ノ島まで……」はるか前方に書物を持った一行を捉えた三人は、一番の若手である椿の言葉に一度歩みを緩めた。一行は男三人。目立たな...

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緋色の奥義

緋色の奥義ー序章ー長く続いた戦国の世、それも天下分け目の戦を持ってその勝敗を決しようとしていた。東西いずれかの国の命を受け、時代の裏で暗躍したきた忍び達も、やがてその役目を終えようとしていた頃、どこにも属さぬ二つの忍びの衆があった。一つは艶魔(えんま)流忍術を駆使する一団、『艶魔衆』。そしてもう一つは、淫靡流忍術を駆使する『淫靡衆』だった。なぜこの二つの忍び衆がどこの国にも属さなかったのか、それは...

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蛍の言の葉

         ー蛍の言の葉ー  蛍の言の葉は予告やお知らせ、作者の近況報告などを知らせします□ あとがき『あたしの先生』の連載が終わりました。今回は教え子と教師の立場が逆転するという、よくあるタイプのストーリーでした。これといってドンデン返しがある訳ではありませんが、自分的には妄想の中で結構遊べました。前々作の『すれ違いラプソディ』で登場した、女タクシードライバーも女王様役で再登場させてもみまし...

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土