13(慶安四年 七月十五日)どれくらい気を失っていたのか。気が付くと柘榴は、蝋燭の炎の揺らめく海竜院の本堂に転がされていた。その手は手首を一つに縛られ、大きく開かされた足は足首を竹で固定され、口には舌を噛み切られないように猿ぐつわをされている。床にはもう一本、長い縄が蛇のようにとぐろを巻いている。「柘榴、殺す前にタップリ楽しませてもらうぞ」「うぅ! うぐぅー!」「そうか、しゃべることも出来ぬか……」...