白百合忍法帳プロローグ 時は江戸。慶安四年(1651)六月。 第二代薩摩藩主、島津光久は由井正雪の幕府転覆計画を裏から支援しようと画策していた。光久は三人のくノ一に連判状を持たせ、正雪の元へ届けさせようとするが、薩摩の内情を探る江戸の忍びがその半分を奪った。しかし肝心の名前を記した部分は未だ薩摩の手にあった。かねてより薩摩藩を...