第14話:蜂天寺奥の院 4時江の指先が、百合子の花びらを菱形にパックリと拡げたまま押さえた。それは日陰でヒッソリと息づいている花に、光が射した瞬間でもあった。「ふふふっ、回りがこれだけ敏感なら、中はさぞかし……」時江の押さえる花びらに、天蜂尼の持つ筆が迫り、その粘膜を穂先でくすぐり始めた。「はぁぁ~いやっ、いやぁぁ~」怖気が走るような快感に、腰が反射的に踊る。しかしそれさえも、上からのし掛かった時江が...