19もはや明日香は、響子という蜘蛛の巣に掛かった蝶同然だった。哀れな蝶となった明日香に、響子が悦楽という名の糸を絡めていく。羽はその糸に絡まり、蝶の動きを封じていく。蜘蛛は蝶に覆い被さり糸を巻き付け、毒針から快楽という毒を蝶に入れると、その毒に蝶は全身を振るわせて悶え始める。その喘ぐ様を楽しみながら、蜘蛛はゆっくりと食事を始めるだ。テーブルには、ほとんど手つかずのホットケーキとショートケーキ、そし...