△5一週間後、明美はホテルのロビーを横切り、エレベーターに乗ると18階のボタンを押した。音もなく閉る扉、足元から生まれる浮遊感。そして少しばかりの期待と恐れ。明美はエレベーターの中で、先週の桜子との約束を思い出していた。あの小指を絡めた瞬間から、明美は桜子の虜になっていた。傷ついてもいい、踏み込んでみよう。明美はそう思って18階の通路を歩いた。スプリングコートの下のミニスカートから、形のいい生脚が見...