8森閑とした夜。耳をすませば、渓流のせせらぎがここまで聞こえてくる。部屋に戻ると、奈津は寝室へと通された。純和風なその部屋は、ベッドではなく布団だ。障子、唐紙、天井近くには古民家を思わせる太い梁がある。「それでは浴衣を……」女将は奈津の後ろから浴衣を肩の沿ってそっと脱がせた。「まぁ、綺麗な背中」「そんなっ……」「それではマッサージをいたしますので、そこに俯せでお願いします」奈津が目の前の布団に全裸のま...