11 ー最終話ー霧が薄まっていく。少しづつ、少しづつ。宙を舞う羽のような感覚だった永遠に、上下の感覚が戻りってきた。霧が晴れると、永遠はあの占い師の前に座っていた。時間は10分も経っていないようだ。「今のはいったい? 夢?」「大丈夫?」占い師は優しく永遠に声をかけた。「あたし指輪を嵌めたら、急に……。それであなたが、占い師さんが……、あたしに、あのぅ、そのぅ……」「そう、あたしが……。それでどうだった? 夢...