三十五「さぁ、それでは始めましょうか……」そう言うと夢天は、習字で使う筆を箱から取り出すと、その柔らかな白い穂先で、痒みの極みともいえる美鈴の花びらに触れた。しかもその触れ方は、究極とも言えるソフトタッチだ。「ひぃっ、ひぃぃぃ~、だめっ、そんなっ、やめてっ、やめてぇぇ~」「ふふふっ、どうです? 痒いところに筆の穂先がフワフワと、これは堪らないでしょう」「いやっ、だめっ、あぁ痒いっ。痒いぃぃ~。お願い...