四夢天は蔵を後にすると、宿坊にもどった。宿坊とは僧侶や参拝者のために作られた宿泊施設のことだ。夢天や他の二人の尼僧も各自個室を持ち、そこで寝起きをしている。夢天は自室に入ると扉を閉めた。帯を解き、袈裟から腕を抜くと、そのまま袈裟を帯を一緒に畳の上にストンと落とした。元より下着を着けていない。つまり彼女はそれだけで全裸になった。そして最後に頭巾を取る。すると腰まである真っ直ぐな黒髪が、背中にハラリと...