マリアの休日☃ PROLOGUE2011年1月2日、朝8時。マリアはこれから出掛ける麗子のために、玄関のドアを開けた。「うわぁ、寒ぅ~い……」「それじゃ行ってくるわね、マリア」麗子は茶色のクロコのバッグを片手に、先に表に出ると曇った空を見上げた。「あらっ嫌な天気ねぇ。何だか雪が降りそう……」冷たい風が麗子の毛皮をザワつかせた。「えっ? 雪……?」マリアの声の...