14クリスマスの午後。あたしはアンを紙袋に入れると、自転車で『ZOLA』に向かった。「もう少しその子を部屋に置いておやり」ってあの老婆は言ってたけど、やっぱりあたしには無理。もうアンとは一緒にいられない。こうして見るアンはとても綺麗で可愛くて、返すのはなんとなくかわいそうな気もするけど、でももう耐えられない。あたしは気が変わらないうちにと、自転車のスピードを上げた。店に着くと、あたしは紙袋からアンを出...