2さゆりと由香に、アイスコーヒーを運んできたのは良子だった。「どうも……、いらっしゃいませ」良子が腕を伸ばし、二人の前にアイスコーヒーを置いた。「こんにちは、良子さん。熱いですわねぇ」「えぇ、とっても蒸し蒸しして……」「ところで、麗子さんは……」「えぇ、そろそろ……」腕時計を見ながら良子がそこまで言いかけたとき、店のドアが開き淡いピンクのシャツを着た麗子が姿を見せた。「あらっ、噂をすればなんとらや、ですわ...