△1018階のボタンを押したエレベーターが上昇していく。今日の明美は仕事用のグレーのジャケットに、右手にはセカンドバッグを持っている。18階につくと扉は音もなく開き、『MELLOW BLUE』までの通路が、目の前に伸びていた。「いらっしゃいませ。あら、いままでお仕事だったの?」「ええ、そうなの。ずっと残業よ」「お疲れ様。今日も来てるわよ、明美さん」そう言ってLが視線を移動させた先に、桜子が座っていた。教...