† 13色とりどりのクリスマスのライトアップをされた教会は、まるでお菓子の家を思わせるようでした。わたしは鉄の門を押し開き、礼拝堂に向かって歩きました。するとどこかで見ていたのでしょうか。礼拝堂の扉が開き、紫苑様が中から微笑みかけていました。「こんばんは、紫苑様」わたしは深く頭を下げました。紫苑様はその頭を撫でながら礼拝堂の外に出ると、扉に鍵を掛けました。今外に出たばかりの紫苑様は、両手を肩に回して...