白い魔女 8PROLOGU 『夢の森病院』の婦長『御堂雪絵』は、1日の業務を終え、ようやく自分のマンションに帰り着いた。「はぁ~、今日も疲れたわ……」10月になってもまだまだ暑い昨今、病院から家まで帰ってくるだけで、一汗掻いてしまうのはいつものことだ。雪絵は熱いシャワーを浴びると、バスタブで暖まる気にはなれず、そのままバスルームを出てエアコンの前に立った。火照る体を心地よい強目の冷風が鎮めていく。「ふぅ、これ...