其の十三「あたしは寄生蜂の化身さ。つまりあたしは今、お前に卵を産みつけのさ」「寄生蜂……、卵……」「そうさ、寄生蜂は青虫に卵を産み付けるんだけどね、あたしの場合、別に相手は誰でもいいのさ。敵なら誰でもねぇ」「くっ、き、桔梗……」「ふふふっ、そろそろあたしの子供が生まれるよ。お前の腹のなかで」寄生蜂の化身と言い放った桔梗は、勝ち誇ったように上になった百舌を見上げた。「知ってるかい? 寄生蜂に卵を産み付けら...