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あなたの燃える手で

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緋色の奥義

其の十三
「あたしは寄生蜂の化身さ。つまりあたしは今、お前に卵を産みつけのさ」
「寄生蜂……、卵……」
「そうさ、寄生蜂は青虫に卵を産み付けるんだけどね、あたしの場合、別に
相手は誰でもいいのさ。敵なら誰でもねぇ」
「くっ、き、桔梗……」
「ふふふっ、そろそろあたしの子供が生まれるよ。お前の腹のなかで」
寄生蜂の化身と言い放った桔梗は、勝ち誇ったように上になった百舌を見上
げた。
「知ってるかい? 寄生蜂に卵を産み付けられた青虫の末路を……」
「な、なに……」
「寄生蜂はねぇ、まず毒で動けなくした青虫を巣穴に運ぶ。そしてその体に
卵を産み付ける。青虫は生きたまま蜂の幼虫の孵化を待つ。そして孵化した
幼虫は動けない青虫を生きたまま食べるのさ」
すると百舌が突然、両手で子宮の上を抑えた。
「うっ、な、なんだ……。なにか動いた」
「生まれたようだねぇ、あたしの子供が。その子はお前の子宮で媚薬を出し
続けるんだよ。媚薬は子宮から全身を巡る。もちろんお前の大事なアソコに
もたっぷりとねぇ。その子が子宮で動くたびに全身に快感が走って、お前は
強制的に絶頂を味わうことになる。何度も何度も。気が狂って死ぬまで逝き
続けるのさ」
「な、なんだと……? どうすればこれを、こいつを殺せる」
「子供を出すには腹を切るしかない。それなら気持ちよく果てたほうが利口
ってもんさ。そうだろう? 百舌……」
「あぁっ。あぁぁ~、動く、動くぅ、あぁぁぁ~」
「どうだい、感じるだろう。堪らないだろう。なにしろお前の全身は媚薬漬
けだ。ふふふっ、息の続く限り、感じ続けて逝き続けるんだねぇ」
「あぁぁ~、あぁぁ~、逝くっ、逝くぅ、あぁぁ逝くぅぅ~」
桔梗の横に転がった百舌の腰が反り返った。
「おやっ、もう逝ったのかい。でもまたすぐに逝けるよ」
「あぁぁ~、また、また、あぁぁ~だめっ、う、動くな、動くなぁ」
「そう言えばあんた、言ってたねぇ。あたしは逝きたくて堪らない女を焦ら
すのが大好きだって。それで言うなら、あたしは何度も逝きまくって苦しみ
悶える女を、更に逝かせるのが大好きなのさ」
「お、お前も……、変態か……、桔梗。あぁぁ~あぁぁ~だめ逝くぅぅ~」
「変態。そう言ったあたしにお前は確かこう言ったねぇ……。そうさ。その
変態に、お前は弄ばれて果てるんだよ。可哀想だねぇ……。ってね」
「くっ、きっ、貴様……」

そしていつしか太陽は、天の頂上へと登り詰めた。
「あんたの毒は、あとどれくらい聞いてるんだい?」
「お前が死ぬまでさ。それまであたしの人形のままだよ。そういうあんたの
子供は、いつまであたしの腹の中にいるんだい」
「お前が死ぬまでさ。それまでお前は逝き続けるのさ」
「そうかい、やっぱりね」
「あたしも動けないけど、あんたもお腹の子には無力だ。この勝負、どうや
ら五分と五分だねぇ」
「そのようだね。最後の相手がお前でよかったよ、桔梗」
「あたしもだよ、百舌」
「どうだい桔梗。最後にお互いのアソコを舐め合うっていうのは……」
「そうだねぇ、いいかもしれないねぇ。艶魔と淫靡。流派を超えて互いに感
じ高め合うのも」
二人は互いの股間に顔を埋めた。そして狂おしいほどの絶頂を得るとそのま
ま動かなくなった。
海に燦々と降り注ぐ日差しも、橋の下には届かなかった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土