17理事長の絹枝は片手に刷毛を持つと、それをチラつかせながら樹に近づいた。樹は全裸で、壁にX字型に磔になっている。絹枝は手を伸ばせば届く位置まで近づくと、一度立ち止まった。「さぁ、どこから可愛がってあげようかしら?」「あぁ理事長、刷毛は……」「あらっ、いいじゃない。まずは首を……。ほぉ~らっ」樹の首を、刷毛が下から撫で上げた。それはただ撫で上げたのでなく、触るか触らないかのソフトタッチで、思わずブルッと...