18翌日の正午。真弓は息抜きに屋上へ出た。するとそこに、屋上からこの街を見下ろす美咲のナース姿があった。真弓は彼女を驚かそうと、後ろからそっと近づきその距離を縮めていく。「秋山さん……」その声に美咲は驚いて振り返った。「あらっ、ごめんなさい。驚かせちゃったかしら」「いっ、いえ。そんな」真上からの日差しが2人の短い影を作り、秋風は二人の髪を掬い上げては吹き抜けていく。そんな気持ちのいい午後だった。「お...