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あなたの燃える手で

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白い魔女

43
振り向こうとしない千鶴に沙也加はもう1度声を掛けた。
「森尾さん。そろそろ痛み止めが切れますから、お薬持ってきましたよ」
「そこに置いといて下さい。あとで飲みますから」
携帯から目を離さず、千鶴が答える。
「そんなこと言って、痛くなっても知りませんよ。それから病院内では携帯はダメですからね」
「えぇ~、マジで。いいじゃないですか。あたししかいないんだから。ねっ」
「もう、取り上げはしないけど。なるべく止めてくださいね」
「はぁーい。ちゃんとお薬飲みまーす。痛くならないうちに」
「うふっ、そうですよ。はい、お水」
沙也加はコップに水を注ぎ入れると、千鶴に渡した。千鶴は白い錠剤をその水で飲み下した。
「うわっ、超生ぬるいんですけど、この水」
千鶴は眉間に皺を寄せ、苦い顔をした。
その顔に沙也加は、女子高時代の憧れの響子先輩を重ねていた。新体操部だった沙也加は、クラブ活動の帰り道、いつもこの先輩と途中で裏道に入り、たこ焼きを買って食べた。このたこ焼きに付いてくる紅生姜が響子先輩は苦手で、いつも箸で摘み上げると、「これ、あげる」と言って沙也加のたこ焼きの上に乗せた。この時の先輩の顔が、たった今生ぬるい水を飲んだ千鶴の顔によく似ていた。
「それから、おトイレに行きたくなったらいつでも呼んで下さいね」
「はぁーい。わかりました。えぇーと」
「近藤です」
名札を見せつけるように胸を反らした。
「はい。近藤さん」
背を向け病室を出ようとした沙也加の背中に、あらためて千鶴が声を掛けた。
「あのう、近藤さん。夕食は食べてもいいんですか?」
「大丈夫ですよ。お腹空いたんでしょう」
微笑みながらそれだけ言うと、病室をあとにした。


その日の夜。ちょうど夕食時にゆかりは院長室に呼ばれた。
部屋に入るといつもと何かが違う。そうだ、このテーブルの位置がいつもと違う。多少部屋の中央に引き出され、少し斜めに置いてある。
「夕飯は済んだ? 今日はここよ。ここで虐めてあげるわ。ゆかりちゃん」
「ここ? ですか?」
「そうよ。あなたにはまだ使ったこと無かったけど、今夜はこれを使うの」
真弓は大画面モニターを掌で撫でさするように触った。
そしてモニターの傍らを離れながら、白衣のボタンを外していった。その下から柔らかな曲線を纏った真弓の体が現れた。白い豊かな胸を隠す水色のブラを外すと、傍らのソファに投げ捨てた。
「あなたも脱ぎなさい。そしてそのテーブルの上で四つん這いになって」
ゆかりは言われるままに服を脱ぎ、全裸になった。そして目の前にある、膝位の高さの小振りなテーブルの上で、四つん這いになった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土