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あなたの燃える手で

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官能作家 二階堂月子

【4】
「やっぱり、女同士でスルなんてねぇ……。陽子ちゃんとしてははどうなの? 
抵抗ない?」
抵抗? そんなものあるわけ無いでしょう。大好物を目の前にして……。
「書けないで悩んでいるのは先生なんですから。この際何でも試すっていうの
はどうですか? そのつもりで先生だって相談したんじゃないんですか?」
「それは、まぁ、そうだけど。でもイザとなるねぇ……」
「先生、そんなこと言ってる場合じゃないですよ。試してみたいなら試してみ
た方が、ダメならまた別の方法を考えましょう」
「そ、そうね。陽子ちゃん、やっぱりしっかりしてるわ……」
「それじゃ取り敢えず、キスから……、してみますか」
「う、うん。わかったわ」
いつのまにやら主導権はあたしが握っていた。それに先生が以外に素直に言う
ことを聞いてくれる。これが締め切りのプレッシャーというものだろうか。

あたしは立ち上がると、先生の横に座った。そして顔を先生に近づけた。
「いいですか?」
「えっ? あっ、う、うん……」
「覚悟を決めて下さい。これは先生が言ったことなんですから……」
「わかってるわ、大丈夫よ」
あたしは更に顔をグッと近づけた。
フワッと薫る柔らな香水。2人の間の空気が体温で暖まるような瞬間。
そしてあたしの唇が、先生の唇に……。

少しポテッとした先生の唇。それは柔らかくて温かくて、まるでマシュマロみ
たいだった。

「どうですか……?」
あたしはそっと唇を離すと、先生に聞いてみた。
「どうですかって言われても……、ねぇ……」
「もう、それじゃ今度は舌を絡めてみましょう」
「えっ、舌を……」
「官能小説なんですから、当たり前じゃないですか。そんなキス」
「そりゃそうだけど……、でもそこまで……」
「先生が言ったんですよ。いいですね、今度は舌を絡めますよ」
「う、うん。わかったわ」

あたしはもう1度、先生の唇に自分の唇を重ねた。
今度は先生のマシュマロを二つに割って、そこから舌を差し入れた。
ヌメッとした感触が、あたしの舌を迎える。
そう、それは先生の舌。
柔らかなマシュマロの奥に、こんな熱い舌が隠れていたなんて……。
あたしはそれに触れると急に大胆になって、思いっきり舌を入れ、そして思
いっきり絡めた。
次の瞬間、先生が反射的に体を離した。
「よ、陽子ちゃん……、陽子ちゃんってば……」
「はっ、せ、先生……。」
正気に戻った時、あたしは先生を畳の上に押し倒していた。
「すみません、あたし、あたし……」
イケナイ。あたしったら、つい本気になってしまった。
「いいのよ、今の凄くリアルだったわ……」
「えっ……?」
もしかしてこの人、今のが演技だと思ってる? まぁ、それはそれでラッキー
と言わねばなるまい。
と言うよりも、それならそれで……。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土