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あなたの燃える手で

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御令嬢妄想奇譚

【23】
「ねぇ、あのクレーン、今も動くの?」
「動くと思いますよ」
そう言うと佐智枝さんは天井のクレーンの真下まで歩き、クレーンから伸びた
コードを掴みました。
クレーンからは電源コードのようなモノが、ちょうど人の胸くらいの高さまで
ブラ下がっています。その先端には何やら幾つかのボタンの付いた小さな箱が
付いており、佐智枝さんはそのボタンを押して、クレーンを前後に移動させた
り、鎖を下ろしたり巻き上げたりしています。
「ホントだ。ちゃんと動くのね……」
佐智枝さんはクレーンを操りながら、あたしの横に立ちました。
「このクレーン、300キロまでなら運べるそうですよ。やってみますか?」
「いいの?」
「どうぞ……」

あたしはボタンの付いた小さな箱を受け取りました。
その箱には電源のオンとオフ。上下前後の矢印の付いた4つのボタン。そして
STOPと書かれた赤いボタンの、合計7つのボタンがあります。
上の矢印のボタンを押せば鎖が巻き取られ、前の矢印を押せばクレーンが前に
進みます。その動きは滑らかで、音もとても静かです。

「ねぇ、佐智枝さん。チョットぶら下がってみて……」
「こうですか?」
佐智枝さんが両手でクレーンのフックを持ちました。
あたしが上の矢印を押すと佐智枝さんの体が伸び上がり、そのまま持ち上がっ
ていきます。
「あっ、お嬢様っ……」
佐智枝さんの両脚は、アッという間に宙に浮き上がってしまいました。
あたしは慌ててストップのボタンを押し、佐智枝さんを下ろしました。
「今度は絢音お嬢様の番ですよ」
「いいわよ……」
あたしは佐智枝さんと場所を入れ替わると、むしろ喜んでクレーンのフックに
掴まりました。
すると佐智枝さんがボタンを押し、あたしを持ち上げていったのです。
「きゃっ……」
ぶら下がって判ったのは、クレーンは静かに鎖を巻き上げているだけですが、
その力は圧倒的なものがありました。
佐智枝さんはあたしより上手くボタンを押し、あたしがつま先立ちになったと
ころでクレーンを止めました。
あたしの体は伸び上がり、まるで上から吊られているようです。

もしもこの状態で……。あたしの中で1つのストーリーが幕を開けました。
あたしは縛られた両手をこのフックに掛けられ、今のようにつま先立ちで吊さ
れています。
すると目の前の佐智枝さんが、大きなハサミであたしの服をザクザクと切り裂
いていくのです。
「あぁ、いやぁ、やめてっ、やめて佐智枝さん……」
「さぁ、まずは丸裸になっていただきますよ。お嬢様」
服はハサミを入れた切れ目から、稲光のように裂かれ、床にバラバラと舞い落
ちていきます。
「あぁ、誰かっ、誰か助けて……」
「フフフッ、お嬢様。泣こうと喚こうと、この屋敷には2人きり。ましてやコ
コは地下室。誰かが訪ねてきても、留守だと思って帰りますよ」
佐智枝さんはブラを切り、ショーツに最後のハサミを入れようとしています。
「いやぁー、やめてっ、お願いやめてっ、佐智枝さん」
「これで、一糸まとわぬ姿に……。ほらっ」
"シャキッ" という布を切る音が、あたしの耳に届きました。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土