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あなたの燃える手で

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こちら夢の森探偵社


「変わった車乗ってたんですね、エマさんって……」
「なかなか味があるだろう、シトロエンっていうフランスの車だ」
「なんだかブリキ細工みたいな感じですよね、この車」
「ブリキ細工? あぁこの名車も、君の目にはそう映るのだな、リンダ」
エマはハンドルから手を離し、両手を広げた。
「あぁ、危ないっ、危ないから。ちゃんとハンドル持ちましょう、エマさん」
エマはクラッチを踏むと、ギアをシフトアップした。
「オートマじゃないんですか?」
「それがクラッシックの味というものだ」
「排気量は何CCなんですか?」
「600だ」
「600? 600って、大型バイクより少ないじゃないですか」
「それでも時速100キロは出る」
「じゃ馬力は?」
「29馬力」
「大丈夫ですか? そんだけで」
「大丈夫だ。ちゃんと坂も上る」
「坂も上るって……」
「この車は車重が590キロと軽い。だから加速も問題ない」
「坂を上るとか、100キロ出るとか、問題ないのが普通です」
エマがアクセルを踏み込むと、600ccのエンジンが甲高い唸りを上げた。

「ところでリンダ、わたしが今どこに向かっているか判るか」
「判るわけないじゃないですか。FAXだって見せてくれないし」
「そうか?」
「そうですよ」
「ならば教えよう、向かう先は、夢の森女子学園大学だ」
「夢女へ? だいたいどんな依頼で、そもそも依頼人は誰なんですか?」
「それは言えない」
「そこは言いましょうよ、あたし助手ですよ。……見習いですけど」
「なんだ、あの名刺のコトか。もしかしたら傷ついているのか? リンダ」
「えぇ、この乙女のような心を、それはそれは深くザックリと……」
「あっはははっ」
エマは大きな口を開けて笑うと、更にアクセルを踏み込んだ。


奈美が学長室のドアを開けると、学長の「雪柳琴美」は窓からキャンパスを見下ろしていた。
窓の前には、4人掛けのテーブル程もある褐色の机、部屋の隅には大きなソファと本棚があった。そこには奈美の興味のない本が並んでいる。
窓からはキャンパスの中にある丸い池が見え、その回りでは、学生達がベンチに座り昼食を食べている。

「お呼びですか? 学長」
奈美がドアを閉めると、琴美が振り返った。その肌つやは、自分より一回り年上だとはとても思えない。
「わかってるクセに、奈美ったら……」
二人は妖しく微笑みあった。
奈美はドアに鍵を掛け、琴美はカーテンを閉めた。
「学長ったら、先週したばかりですのに……もうですか?」
「あなたこそ……。次の講義まで1時間はあるハズね」
「はい」
「それじゃ、今日も楽しませて貰うわ……」

それが全ての始まりを告げる言葉となった。
奈美は黙って全裸になると、琴美の前に立った。
琴美は右手をその股間に伸ばし、指先で花びらの内側を探った。
「あぁっ、あぁ~」
「おやおや、もう濡れてるよ……。奥はどうなんだい?」
指は花びらを割り開き、蜜壺の中へと潜り込むとその濡れ具合を確かめた。
「あぁっ、あぁ~ん、あぁっ、あぁっ……」
「なんだい? その声は……。ホントにイヤラシイ女だねぇ」
奈美を見つめる琴美の顔が、酷薄な絵美を浮かべた。
「さて、今日はどうやって虐めてやろうか? ひひひっ……」

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土