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あなたの燃える手で

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TRI△ NGLE

△15
夢の森、25時。暖かな南風がこの街を吹き抜けていく。
今夜の『MELLOW BLUE』には、Lと桜子の2人だけだった。カウンターを挟んだ二人の間には、シャンペングラスが小さな光を放っている。
「明美さんやっぱり好きみたい、縛られるの……」
「ねぇ、そうでしょう」
「うん。Lの言う通りだった。ねぇ、今度Lも一緒に……ねっ?」
「そうねぇ、考えとくわ」
「本当に?」
「うん、本当よ」
「約束だよ」
「いいわよ。それじゃ約束のカンパイをしましょうか」
2人のシャンペングラスが触れ合って、心地よい音を立てた。それぞれグラスを口に運び、ウォッカマティーニを一口ずつ飲んだ。
「ねぇ、それよりも今度蝋燭とか使ってみたら?」
Lが先にグラスをカウンターに置いて言った。
「蝋燭ぅ? 大丈夫かな? そんなの使って……」
「試してみたら、案外……かもよぉ?」
「えぇ? でもあたしそんなのやったことないし……」
桜子が持ったままのグラスから、二口目を飲んだ
「簡単よ、垂らすだけだもん。誰だって出来るじゃない」
「そりゃそうだけど、でも……」
桜子がグラスをカウンターに置いた。
「でもなぁに?」
「どっちかって言うと、あたしもMっ気強いし、この間のバイブだって、あたしがして欲しかったくらいで……」
「うふふふっ、そう言えば良かったじゃない。彼女に」
「だって……恥ずかしいし……。」
桜子はそう言って俯くと、たばこに火を付けた。
「でも、1度してあげたんだから、今度は頼みやすいんじゃない? 今日はあたしも責めてって」
「そうかもしれないけど……」
「そうしなさいよ。蝋燭で責めてから、彼女に責めてもらえば。意外と年上の味がクセになったりして……」
「もうっ,Lったら!」
「あらっ、わかんないわよぉ。ツボを心得た熟女の責めは……」
「そんなコト……」
「まぁ、何事も経験よ。桜子」
Lは残りのウォッカマティーニを一口に飲み干すと、カウンターを回って桜子の隣に座った。
「何であなたが妬くの? 桜子」
「別に妬いてないよ,L。うんわかった。Lの言う通りにしてみる」
「そう、いい子ね。桜子。……目を瞑って……」
Lは桜子の両頬を掌で挟むと、その大きな瞳を見つめながら言った。そして唇を近づけていく。桜子はそれを目を閉じて待った。
そしてLの柔らかな唇が桜子の唇に重なると、桜子はわずかに唇を開けた。
Lはその隙間から、舌を滑り込ませていった。

桜子の耳から、テナーサックスの音色が消えていった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土