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あなたの燃える手で

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TRI△ NGLE

△9
「ねぇL、最後にもう一杯作って。ジンフィズにするわ」
閉店間際、最後の客が帰り店内にはLと桜子の二人きりになった。
「いいわよ。あたしも飲もうかしら」
Lはジンフィズを2杯作るとグラスを桜子の前に滑らせ、自分はカウンターを迂回して桜子の隣に腰掛けた。カウンターに二つのグラスが光っている。
二人は同時にタバコに火を点けた。
「ねぇ、どうだったの? よかった? 彼女」
「えっ? うっうん。優しかった……それに凄く上手だったよ」
「そう、よかったわね。それでどうするの?」
Lはフィズを一口飲んだ。グラスは右手で持ったままだ。
「どうするって?」
「明美さんのことよ……。彼女また来るわよ、週末に」
「たぶんね」
桜子もグラスを持つと、フィズに口を付けた。
「そしたらまた……?」
「たぶんね。でもあたしは……」
「彼女期待してるわよ、きっと。桜子に会えるの凄く楽しみにしてると思うわ。告白されるかもよ」
「まさか……」
二人は同時にフィズを飲んだ。
「だって、あなたから誘ってOKしたんだもん。今頃、恋人気取りかもよ」
「ねぇ、L。……キス……して……」
「いいの、彼女が妬くわよ」
「いいから、キスして。お願い……好きなの。L……あなたのことが」
「桜子」
「もう、しょうがない子ねぇ。こっち向いて」
Lは氷を一つ口に含むと、桜子の顔を両手で挟むようにして唇を近づけた。フィズで冷えた二人の唇が重なった。そして氷が桜子の口に入れられた。
「今度明美さんにもしてあげて」
「なんか映画の宣伝で見たことある。こんな感じの……」
「そう……うふっ、桜子……」
Lは優しく微笑むと桜子を見つめた。そしてもう一度キスをすると唇から耳元、うなじへとLはその舌を移動させていった。
首筋を伸ばしながら、桜子は熱い吐息を漏らした。
「ねぇ、L。今夜……泊めて……くれる?」
Lの指先は桜子のショーツの中に差し込まれ、肉豆に届こうとしていた。
「あぁ~ん、ねぇ、エ……ル……」
桜子の脚がフワリと開くと、指先は肉豆に届き、そっと愛撫を繰り返した。
「んん? ココでしょ桜子。ココ。こうされるのがイイんでしょ」
「あぁぁん、そう、そこ、そこイイ。あぁ~ん」
桜子はLの胸に顔を埋めた。長い黒髪がカーテンのようにサラサラと流れ、桜子の可憐な横顔を隠していった。Lの片手がその髪を優しく撫でる。

桜子はLから答えを聞かぬまま、いつしか聞いたことさえ忘れ去っていた。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土