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あなたの燃える手で

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先生といっしょ

第ニ章:
8 
生徒たちが数学の試験を受けている間、あたしは何気に校庭を見下ろした。
するとそこに、体育教師の『妃 ルミ』を見つけた。高身長のモデル体型。
ショーヘアの首からストップウォッチをブラ下げ、両手を腰に置いて、生徒
達に白線の前に並ぶように言っているようだ。
そんな彼女を見て、あたしは彼女との約束を思い出していた。

雫(しずく)、わかってるわね。今夜あの店行くの……。約束よ。

その日は朝から雨で、普段車を使っているあたしが、ルミを家まで送るコト
になった。
「ねっ雫、今度その店行ってみない」
「でも、ハプニングバーなんて今どき……。それにレズバーなんでしょう」
あたしは雨が小雨になったと見るや、ワイパーを間欠に変えた。
「あらっ、今だからよぉ。それにレズバー、行ったコトないでしょう?」
「うん。まぁね……。ルミは行ったことあるの?」
「まぁねっ。ねぇ、一緒に行こうよぉ~。雫ぅ~」
「じゃ、ちょっと覗くだけなら……」
「それじゃ、来週の金曜日。改札口で」
「うん。わかった」

その約束の金曜日が今日、というワケだ。
あたしたちは別々に学校を出て、別々に約束の駅に向かった。
何しろ場所が場所だ。二人で入るところなど見られようモノなら……。
あぁ、もう、考えるだけでも恐ろしい……。

先に着いたあたしが改札口で待っていると、突然後ろから声を掛けられた。
「おい、数学教師、三原雫ぅ、試験の採点は終わったのかぁ?」
その声に、あたしは "ビクッ" となって後ろを振り返る。
ソコには微笑んであたしを見つめる、妃 ルミが立っていた。
「もう、ルミぃ……。脅かさないでよぉ。ビックリするじゃない」
ルミが笑いながらあたしに歩み寄り、二人が並んで歩き始めると、ルミの手
が何気にあたしの手を握った。

その店は駅から10分ほど歩いた地下にあった。コレといった看板もなく、ほ
とんどの人が、ここに店があるコトを知らないと思われた。
狭い階段を降りると、一番奥の黒いドアに、看板がわりの小さなシールが貼
ってあった。ソコには黒字にピンクの文字で『Pink Jean』と書かれいた。
「ココよ、雫。ピンクジーン。知る人ぞ知るハプニングレズバーよ」
「ルミ、あなたどうしてこんなトコ……?」
「そうねぇ、蛇の道は蛇ってトコかしら……」
「ねぇ、ホントに入るの?」
「当たり前じゃない。ココまで来て帰るはなしよ」
「うん。そうだけどぉ。ちょっと怖そうじゃない? こういうトコロって」
「大丈夫よ。みんな同じ世界に生きる仲間なんだから」
ルミはその真っ黒なドアを押し開けると、一歩中に踏み込んだ。
あたしはその陰に隠れるようにして、中に入った。

「いらっしゃいませぇ~。あぁ~らっ、ルミぃ」
「お久しぶり、ママ」
「ホントに、久しぶりねぇ、ルミ。あなたイイ日に来たわよぉ」
「どうして?」
「今日はねっ、月に一度の『Succubus Night』なの」
「サキュバスナイト?」

なにやら胸騒ぎを覚えながらも、ルミの後ろを奥へと進んでいったのです。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土