ロザリオは赤く輝く
† 5
紫苑様はわたしが服を脱いでいくのを、近くで眺めていました。コートを壁の
フックに掛け、セーターとジーンズはベッド脇のカゴに入れました。
わたしが下着姿になると、紫苑様は胸元の銀のロザリオを揺らしながら頭巾を
取りました。初めて見る紫苑様の髪でした。黒くキラキラと光る髪は首元で軽
くカールし、鎖骨の上に掛かっていました。
「下着も脱いでください」
「はい」
その言葉にブラとショーツを脱ぎ、全裸になりました。わたしは寒さに震え、
全身に鳥肌を立てながら、恥ずかしさに両手で胸と股間を隠しました。しかし
鏡になった壁には、背中もお尻も丸見えになっていたのです。
紫苑様は切れ長の目を妖しく光らせて、わたしに歩み寄りました。そして片手
でわたしの肩から背中、二の腕を撫で回したのです。
「綺麗な体。こんな綺麗な体が穢れているだなんて。まぁ、こんなに鳥肌が。
寒いのですか?」
「いえっ、大丈夫です」
「部屋はすぐ暖まります。それまで我慢してください」
「はい。ありがとうございます」
「それでは、そこに仰向けになって下さい」
紫苑様は目の前の手術台のようなベッドを片手で示しながら言いました。
そのベッドは普通のモノよりも高さがあり、ちょうどわたしの腰くらいの高さ
があります。
わたしは胸と股間から手を外すと、1度腰掛けるようにしてから冷たいレザー
の上にに横わりました。横たわるとそれは予想以上に硬く、全くクッション性
はありませんでした。そしてわたしはもう1度胸と股間を隠しました。
「両手を横に下ろしてください」
「はっ、はい」
手を体の横に下ろすと、わたしは恥ずかしさの余り目を閉じました。
しかし闇の中で紫苑様の視線を感じ、全身が熱く火照るようです。
「それでは、これからあなたの体を清めます」
紫苑様は胸のロザリオを握りしめ、祈りの言葉を唱えていました。その言葉を聞いて、わたしはようやく目を開けることが出来たのです。
紫苑様は祭壇から陶器の壷を手に取りました。その壷は大き目の徳利のような
形をしていて、色は見事なロイヤルブルーでした。その壷を左手に乗せ、右手
で支えるようにしてわたしの横に立ちました。
「ちょっと冷たいですよ」
そう言うと、壷をわたしの体の上で傾けました。壷の中から透明な液体が、
わたしのお腹の上に糸を引くように流れ出ました。
「きゃっ」
わたしはその冷たさに小さな叫び声を上げてしまいました。
「すいません……。これが聖水ですか」
「そうです。最初は冷たいですが、すぐに温かくなります」
聖水はかなり粘度があるらしく、お腹の上に溜まったまま、まるでゼリーのよ
うに流れ落ちることはありません。紫苑様は壷を傍らに置くと、制服の袖を肘
までまくり、両手で聖水をわたしの体に塗り始めました。
紫苑様はわたしが服を脱いでいくのを、近くで眺めていました。コートを壁の
フックに掛け、セーターとジーンズはベッド脇のカゴに入れました。
わたしが下着姿になると、紫苑様は胸元の銀のロザリオを揺らしながら頭巾を
取りました。初めて見る紫苑様の髪でした。黒くキラキラと光る髪は首元で軽
くカールし、鎖骨の上に掛かっていました。
「下着も脱いでください」
「はい」
その言葉にブラとショーツを脱ぎ、全裸になりました。わたしは寒さに震え、
全身に鳥肌を立てながら、恥ずかしさに両手で胸と股間を隠しました。しかし
鏡になった壁には、背中もお尻も丸見えになっていたのです。
紫苑様は切れ長の目を妖しく光らせて、わたしに歩み寄りました。そして片手
でわたしの肩から背中、二の腕を撫で回したのです。
「綺麗な体。こんな綺麗な体が穢れているだなんて。まぁ、こんなに鳥肌が。
寒いのですか?」
「いえっ、大丈夫です」
「部屋はすぐ暖まります。それまで我慢してください」
「はい。ありがとうございます」
「それでは、そこに仰向けになって下さい」
紫苑様は目の前の手術台のようなベッドを片手で示しながら言いました。
そのベッドは普通のモノよりも高さがあり、ちょうどわたしの腰くらいの高さ
があります。
わたしは胸と股間から手を外すと、1度腰掛けるようにしてから冷たいレザー
の上にに横わりました。横たわるとそれは予想以上に硬く、全くクッション性
はありませんでした。そしてわたしはもう1度胸と股間を隠しました。
「両手を横に下ろしてください」
「はっ、はい」
手を体の横に下ろすと、わたしは恥ずかしさの余り目を閉じました。
しかし闇の中で紫苑様の視線を感じ、全身が熱く火照るようです。
「それでは、これからあなたの体を清めます」
紫苑様は胸のロザリオを握りしめ、祈りの言葉を唱えていました。その言葉を聞いて、わたしはようやく目を開けることが出来たのです。
紫苑様は祭壇から陶器の壷を手に取りました。その壷は大き目の徳利のような
形をしていて、色は見事なロイヤルブルーでした。その壷を左手に乗せ、右手
で支えるようにしてわたしの横に立ちました。
「ちょっと冷たいですよ」
そう言うと、壷をわたしの体の上で傾けました。壷の中から透明な液体が、
わたしのお腹の上に糸を引くように流れ出ました。
「きゃっ」
わたしはその冷たさに小さな叫び声を上げてしまいました。
「すいません……。これが聖水ですか」
「そうです。最初は冷たいですが、すぐに温かくなります」
聖水はかなり粘度があるらしく、お腹の上に溜まったまま、まるでゼリーのよ
うに流れ落ちることはありません。紫苑様は壷を傍らに置くと、制服の袖を肘
までまくり、両手で聖水をわたしの体に塗り始めました。