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あなたの燃える手で

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百合の宿 卍庵

3
ヒメユリ……。なんて可愛い名前なんでしょう。
年齢不詳。大きな黒い皮のバッグを持った彼女を、あたしはマジマジと見
つめました。すると恥ずかしいのか、彼女は俯いてしまったのです。

「ヒメユリちゃん、あなた幾つなの?」
「はい、二十二になります」
その声は俗に言う、アニメ声のようでした。
「あたしより一回り若いのね」
「経験の浅い立花様には年下が宜しいかと、この子を選びました」
「そうなんですね……」
「この子はとにかく敏感で……、反応が良くて判りやすいんです。しかも
この声でよく鳴きますし。きっと立花様のお気に召すかと存じます」
あたしはもう既に満足していました。だってこんな可愛い子に出会えたん
ですから。でも本番はこれからです。それを再確認させるように女将が言
いました。
「お脱ぎヒメユリ。丸裸になってお前を立花様に見ていただきなさい」
「えっ、あっ、はっ、はい……」

彼女は立ち上がるとあたし達に背を向け、薄桃色の着物をスルスルと脱ぎ
始めました。やがて赤い襦袢が足元に落ちた時、そこに生まれたままの、
ヒメユリちゃんが現れました。
スラリとしながらも女性らしい柔らかな線。陶器のような背中から続くプ
リッとしたお尻は、肌の白さも手伝ってお餅かマシュマロのようです。
「うふふっ、ご主人様の方にお向き……、ヒメユリ」
「えっ、でもぉ……」
「どうしたの? 恥ずかしくてご主人様にお前を見せられないの?」
「はい……」
「まぁっ、イケナイ子ねぇ……。立花様、ヒメユリはとっても恥ずかしが
り屋なんですよ。初めての方には特に……。ねぇ、ヒメユリ」
「はい、あたし、ホントに恥ずかしくて……」
「まぁっ、お客様の前でそんなこと言って。そういうイケナイ子は……」
女将はそう言うと立ち上がり、彼女の持ってきた大きなバッグを開け、中
から一本の赤く長い縄を取り出しました。
「両手をお出し……」
「はい」
俯いたまま発したその返事は、今にも消え入りそうな返事でした。

ヒメユリちゃんはあたしに背を向けたままですが、女将に両手を縛られて
いるのが、背中越しにもわかります。
女将は両手を縛り終わると、余った縄を天井の梁に掛けました。
そして垂れてきた縄を下へと引っ張ります。当然ヒメユリちゃんの両手は
上へと上がり、あっと言う間に体がピンと伸び切ったのです。伸び切った
ところで引っ張った縄を両手に縛りつけました。
「うふふっ、そうしたら……」
女将はバッグからもう一本の縄を取り出し、また梁に掛けました。そして
梁から垂れた縄の一方の端を膝のすぐ上で縛り、もう一方の端を持って下
へと引っ張ります。ヒメユリちゃんの膝は上へと上がり、やがて太腿は床
と平行となり、そこから更に三十度程上がったのです。

「さぁ、見ていただきなさい、ご主人様に……」
女将は彼女の両肩を持つと、クルリと彼女を反転させのです。
「あぁぁん」
その時、あたしは初めて正面からヒメユリちゃんの裸体を見たのです。
「ほらっ、顔をお上げっ」
女将が彼女の後頭部の髪を掴み、"グイッ" と下に引っ張ります。当然俯い
た顔が正面を向きました。
その姿は、まさに縛られたフランス人形でした。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土