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あなたの燃える手で

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訪問販売員 梨々香

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わたくし訪問販売員をしております『百合川梨々香』と申します。
扱っている商品は "大人のおもちゃ" でございます。なぜ訪問を、という
ご質問を度々お受けいたしますが、それは購入前にお客様に実際にお使い
頂き、納得してから購入して頂きたい為でございます。
服で言えば試着のようなものでございます。

実はわたくし同性愛者でございまして、訪問するお客様は女性のみとさせ
て頂き、その旨ご了解い頂いた上でのご訪問とさせて頂いております。


今日は先日お電話をいただきましたお客様、『一条彩香』様のご自宅に、
これから訪問する次第でござます。
一条様は "一条流花道" の家元でございます。
お話によりますと、一条様は生涯独身を貫かれておりまして、自宅では
『桃華』と呼ばれているお弟子さんと二人で住まわれているようで御座い
ます。お二人ともわたくしと同じレズビアンということで、わたくし何や
ら嬉しい胸騒ぎを感じております。
わたくし性格的には "S" でございまして、このような方に商品の使い方を
教えながら、実は自分の欲求も解消させて頂いております。
なにやら今日もたっぷり楽しめそうな、そんな予感がいたします。

一条様のお宅に到着したのは穏やかな昼下がり。そこはいかにも花道の家
元といった、大きな和風建築のお屋敷でございました。
門柱のインターホンで到着を告げると、中へと案内されました。

「どうも初めまして。本日はお電話いただきありがとうございます。わた
くし本日担当させて頂く、百合川梨々香と申します」
「百合川さんですね。どうぞお上りください。先生が奥でお待ちです」
そう言ってわたくしを出迎えてくれたのは、おそらくお弟子さんの桃華さ
んと思われます。わたくしは "おもちゃ箱" と呼んでいるトランクを片手
に、彼女の後について長い廊下を歩きました。
途中いくつかの部屋を通り過ぎましたが、その全てがドアではなく襖でし
た。まるで時代劇のセットのようです。

やがて彼女は、一番奥の部屋の前で立ち止まりました。
「彩香先生、百合川さんをご案内しました」
「どうぞ……」
そんな凜とした声が、まだ閉まった襖の向こうから聞こえました。
「失礼します」
彼女は襖を開けると一礼して中へと入りました。
わたくしも一礼して中へと入ります。
「わたくし本日担当させていただく、百合川梨々香と申します」
そう言ってまた頭を下げ、その頭を上げるまで、わたくしは一条様のネッ
トリと絡みつくような、舐めるような視線を全身に感じていました。
この値踏みするような視線は、わたくしの経験上Sの視線です。
そしてわたくしと目が合うと、ニッコリと優しい笑顔になったのです。
「どうも、一条彩香です。今日はよろしくお願いしますね」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします……」
そしてまた頭を下げました。
「彼女は桃華と言って、あたしの弟子です」
「桃華です。よろしくお願いいたします……」
「こちらこそ……」
わたくしはまた頭を下げました。
一条様とは違う、控えめな桃華さんの視線。これはもう確実にMの視線な
のでした。

役者は揃った。わたくしを楽しませてくれるのはどっちかしら……?

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土