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あなたの燃える手で

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あたしの先生


「あたしも、大人になりました……」
あたしはそう言って先生を熱く見た。
すると先生は、そんなあたしの思いを汲み取ったかのように言ったのです。
「いいの? あたしなんかで……」
「はい。由美子先生なら、あたしは喜んで……」
「そう、ありがとう」
「由美子先生こそいいんですか? あたしなんかで」
「もちろんよ」
「本当ですか? あたし、変態かもしれませんよ」
「えっ? たとえそうでも真純なら大丈夫よ。あなたのすることなら、どん
なことでも受け入れてみせるわ」
「言いましたね?」
「はい。言いました」
「それじゃ、今度近いうちに……」
「いいわよ。もちろん」
「なんなら今度の日曜日あたり、どうですか?」
「そうね、構わないわ」
「本当ですかぁ?」
「本当よぉ。真純ちゃんとの約束だもん。絶対行くわよ」
そしてあたし達は、日曜日に会う約束をした。

当日、先生は時間通りに待ち合わせ場所に現れた。待ち合わせと言っても、
場所は夢の森駅の西口だ。
あたしはそこで先生と会うと、バスターミナルに併設されているタクシー乗
り場へと歩いた。そこからタクシーで直接ホテルへ向かう予定なのだ。
「あらっ、タクシーいないわね」
「そうですね。でもそのうち来るんじゃないですか」
「だといいけど……」
乗り場にタクシーは一台もいなかったが、まるであたし達の歩みに合わせる
ように、一台の黄色い個人タクシーがやってきた。
「あっ、タクシー来ました。よかったですね」
「ホント。よかったわ。」
あたしと先生はその黄色いタクシーに並んで乗り込んだ。ドライバーは最近見
かけるようになってきた女性ドライバーだ。
あたしは彼女に 隣駅の駅前を告げた。実は隣駅の裏通りに『ハーモニー』と
いうラブホテルがあり、そこがここから一番近いホテルなのだ。
「はい。駅前ですね」
滑るように走り出したタクシー。その後部席であたしと先生は手を握った。
ハンドルを握る女性ドライバーは、なんとなくバックミラーであたし達の様
子を盗み見ている感じで、あたしと目が会うのも1度や2度ではなかった。

隣の駅までは、幹線道沿いに10分も走ればついてしまう。その間あたしと
先生の手は、離れることなく握り合っていた。
「あのうそろそろ着きますけど。裏に回りましょうか?」
「えっ?」
そんなドライバーの問い掛けに、先生はちょっと驚いているようだった。
だからあたしが先生に代わって答えた。
「はい、お願いします」
車が幹線道路から外れ駅裏に回ると、ホテルハーモニーは目の前にあった。
入り口は2つあり1つは地上に、もう1つは地下駐車場にある。
「地下に降りますか?」
「はい、お願いします」
先生はますます驚いているようだった。でも本当に驚いたのはドライバーの
次の言葉だったろう。
「さぁ、着いたわよ。真純」

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土