2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

あたしの先生


「ねぇ、真純ちゃん。キスしよっか。いいでしょう? キスくらいしても」
「えっ?」
お互い告白をしてから数週間。あたし達はまだキスもしたことがない。とい
うよりか、あたしはまだファーストキスもまだなのだ。
「真純ちゃん、まだキスしたことないの?」
「は、はい」
「そう、それじゃ、先生に真純ちゃんのファーストキスを捧げて。いい?」
「はい……、由美子先生なら喜んで」
「ホント、嬉しいわ……。それじゃみんなが帰ってこないうちに」
「えっ、今? ここでですか……?」
「そうよ。ほらっ、早く立って」
「は、はい」
あたしは急かされるように立ち上がると、先生と向かい合った。
「目瞑って……」
「はい」
ドキドキとトキメク胸。何と無く怖いような緊張と期待。そしてそんな胸の
思いを全て吹き飛ばすように、唇に柔らかくて暖かなモノが重なった。
でもそれは瞬間的に離れて……。
「どう? 真純ちゃん」
「ど、どうって、言われても……」
「そうよね。先生チョット意地悪な質問だったかな」
「そ、そうですよぉ」
その時、廊下にみんなの戻ってくる声が聞こえてきた。
「今度は、ちゃんとシテあげる」
「は、はい……」
教室のドアが開くと、みんながゾロゾロと入ってきた。私はそれと入れ替わ
るように、筆とパレットを洗いに教室を出ていった。
でもそれからあたしと先生は、みんなの目を盗んではキスをするようになっ
た。そして10回目のキスをする頃には、もう舌も絡めていた。


「はぁ~い、アイスコーヒーでぇす」
ミニスカートから白い脚線美を見せたバイトの子が、トレイに載せた2つの
グラスと伝票をテーブルに置いた。
「ごゆっくりどうぞぉ~」
そう言って厨房に戻って行く彼女の脚を、先生はまた見ていた。

「卒業以来ね。こうして真純ちゃんと会うの」
「そうですね。でも学校以外で会うのはもしかしてこれが初めてじゃ……」
「そう言えばそううねえ。初めてね」
「2人きりになれるのは、いつも美術室でしたから」
「そうそう。みんなの目を盗んではキスをしたわね」
「はい。今から思うと、随分と忙しいキスでした」
「ホント、忙しいキスだったわ」
「さっき先生、あのバイトの子の脚、見てたでしょう」
「あらっ、バレてた? だって綺麗な脚してるから」
「そうですね。あたしも綺麗な脚だなぁって思いました」
「そうでしょう?」
「由美子先生、やっぱり今でも女の人が……?」
「そうね。こればっかりは……。真純ちゃんは? もしかして先生のせい
で……、女に目覚めちゃった?」
「そうかもしれません……。由美子先生?」
「んっ?」
「あたしも、大人になりました……」
あたしはそう言って先生を熱く見た。

Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土