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あなたの燃える手で

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あたしの先生


「先生のこと、好き?」
ある意味教師の言葉とは思えないそ言葉に、あたしは自分の耳を疑いなが
ら、後ろに立つ先生を見上げた。
「えっ……? えっ、なんですか?」
「だから……。真純ちゃん、先生のこと好きかなぁって」
「その好きって、先生として……ですか? それとも……」
「もちろん、 "それとも" の方よ」
「えぇ?」
あたしは一応そう驚いて見せた。でも実は由美子先生がそう思うのも無理は
ない。あたしとして十分うなづける。
だってあたしは、由美子先生のことがずっと好きだったからだ。
さっきの由美子先生の言い方を借りるならば、 "もちろんそれともの方よ"
ということになる。つまり恋愛対象として好きということだ。
だから由美子先生が、そんなあたしの視線や気持ちに気がついて、そんな質
問をしてきても当然といえば当然なのだ。

「ねっ、どうなの?」
「どうなのって……、言われてもぉ~」
あたし口ごもっている間に、先生は近くの椅子を持ってきて隣に座った。
「それじゃ先生から言ってあげる。先生は真純ちゃんのこと、好きよ」
あたしはまだキャンバスに向かっているが、先生はあたしに向いている。
「えっ?」
「さっ、今度は真純ちゃんの番よ。先生のこと、好き?」
「あっ、あたしは~」
あたしはもう恥ずかしくて、俯いてしまった。
「正直に言って……。今なら誰もいないから。ねっ」
「は、はい。あたしぃ~」
でもその後が続かない。たった一言、短い言葉なのに……。でも由美子先生
はそんなあたしを促すように、相槌を入れてくれる。
「うん」
「実は……」
「実は?」
「す、好き……、です」
両目をギュッとつぶって、全てを吹っ切るように言った。
「ホント? よかった」
「えっ?」
由美子先生は満面の笑みを浮かべていた。
「先生嬉しいわ。真純ちゃんが先生のこと好きでいてくれて」
「由美子先生……」
「だって、両思いってことでしょう?」

まぁ、そう言われればそうだけど、あたしだって確かに嬉しい。でも生徒と
先生だし。こういう関係って、よくいう禁断っていうかなんていうか、その
ときのあたしの思いは複雑で、あたし的にはどちらかというと、胸にそっと
仕舞っておきたかった想いでもあって……。
だからあたしは、由美子先生のように手放しでは喜べなかった。
それから暫くあたしと先生は、誰にも知られず熱いアイコンタクトを交わす
日々が続いた。

数週間後。あたし達はまた美術室で二人きりになった。
みんなが教室を出て行くと、先生はあたしに足早に歩み寄り、唐突にこう言
ったのだ。
「ねぇ、真純ちゃん。キスしよっか」
「えっ?」
「いいでしょう。キスくらいしても」
そしてあたしは、先生にファーストキスを捧げることになるのだ。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土