2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

水蜜楼別館離れ

18 ー最終話ー
境界線の上で,じっくりと焦らしてあげましょうねぇ。たっぷり時間を掛け
て、じっくりじっくり……。長時間楽しませて貰いますよ」
絶頂を思わせる大波が何度も奈津を飲み込む。その度奈津は一滴分だけの絶頂
を味わう。しかし本格的な満足できる絶頂はやって来ない。それは巧みな女将
の指技のなせる技だった。
奈津は波においていかれるように逝くことがでず、逝くことができないまま、
また次の大波に飲み込まれるのだ。
一滴分だけの絶頂。それをもう何十回、いや何百回繰り返したろう。それが奈
津の感覚だった。

「あらあら、もうこんな時間。それじゃそろそろ……」
女将は奈津の横で添い寝の姿勢を整えると、もう一度しっかりと足を引っ掛
け、奈津の足が閉じられなくした。そして右の手の中指を念入りに奈津のGス
ポットに当て、指先を慎重に曲げた。
「さぁ、花村様、溜まりに溜まった快感のダムを、一気に決壊させますよ」
「あぁ、本当ですか。逝かせて、早く逝かせてください……」
「それでは……。ほぉ~らっ、ここをこうやって……」
「ひぃぃ~、逝くぅ、あぁぁ~逝くっ、逝く逝く逝くぅぅ~」
女将はそれでも快感を長引かせるようにわずかに加減をしながら、奈津を本当
の絶頂へと導いていった。
「あぁぁぁ~、あぁぁぁ~、あぁぁぁ~逝くっ、あぁぁぁ~逝くぅ~」
奈津の腰が、今までで一番弓なりに反り返る。
「あぁ~締まる締まる。凄い凄い。これだけ感じているときに、ここをほら
っ、ほらっ、ほらぉ~ら堪らない。ほぉ~ら逝っちゃう」
「ひぃぃ~それっ、それそれそれぇぇ~、あぁぁ逝くぅぅ~」
さらに腰が持ち上がった。
「今の花村様。とっても色っぽい顔をなさってますよ」
「ひぃぃ~、逝くっ、逝くぅぅ~逝くぅぅ~」
「さぁ、花村様の逝き顔、見せて貰いますよ。ほぉ~らっ、トドメですよ」
奈津の反り返った全身が硬直し痙攣した。
「ひぃぃぃ~、逝くぅ、逝くぅ、逝く逝く逝くぅぅ~、ひぃぃぃぃ~」
仰け反る奈津の顔を、女将の顔が上から覗き込む。
「あぁーこれが花村様の逝き顔。とってスケベ。なんてスケベな顔」
目は宙を彷徨い、丸く空いた口は呼吸を忘れてしまったようだ。
「ひぃぃぃぃ~ひぃぃぃぃ~、あぁぁ~、あぁぁ~逝くぅぅぅ~」
「おま◯こがキュウキュウ締め付けて。奥が凄く熱くてもうヌルヌル」
「あぁぁ~、いいぃぃ~、あぁぁ凄いっ、凄いっ、あぁぁいぃぃぃ~」
奈津は長く深い快感を味わい酔っていた。焦らされた分長く深い快感は、その
余韻も長く尾を引いていた。

気がつくと、女将は横で添い寝をしてくれていた。
「花村様、もうすぐ日付が変わってしまいます」
奈津は今が何時かなど、どうでもよかった。とにかく全身の力が抜け、時計を
見る気にもなれない。それほど快感の余韻は長く、まだ体の深いところをさざ
波のように打ち寄せている。奈津はかつて、これほどの快感を味わったことが
なかった。
「素敵でした。感じてる花村様。綺麗で可愛くて。だからついつい虐めたくな
っちゃいます」
女将は子どもを撫でるように、奈津の頭を撫でた。
「女将さん……」
奈津が甘えるように体をあづけると、女将の唇が優しく奈津の唇を塞いだ。



EPILOGUE
「明日の夜は、どうなさいます?」
「えっ? いいんですか? そんな毎晩……」
「もちろん。せっかくの離れですから。花村様さえ良ければ」
「でもなにを……?」
「そうですね、明日は……、あの梁から吊るしましょうか。そしてあたしは腰
にペニバンを付けてで花村様を犯すんです」
「そんな、凄いこと……」
「もちろん花村様さえ良ければ……、ですが」
「あっ、はい。お願い、しま、す」
「それでは明日の夜、楽しみにいていますね」
そう言い残して、女将はそっと寝室を出ていった。

奈津は一人、布団の中で目を閉じた。
このままこの水蜜楼に滞在し続けたら、どうなってしまうのだろう。
そうだ、どうせ全てをリセットして出直す決心をしたところだ。いっそここで
雇ってもらえないだろうか。
あの女将さんに一生奴隷として使える。そんな出直し方も面白いかもれない。
奈津は薄笑いを浮かべると、眠りへと落ちていった。
川のせせらぎが、静かに離れを取り囲んでいた。


ーENDー


Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土