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あなたの燃える手で

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白い魔女

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「そう、ホストなの」
「なぁ~に、さっきからホストホストって、いいじゃん」
「うん。そりゃ別にホストがいけないって訳じゃないのよ。でもね、ホスト
っていうのは、仕事でそういうことをしているでしょ?」
「だから?」
「だからって、つまり千鶴のことが本当に好きな訳じゃなくて、仕事なの。
分かるでしょ? 他にもそう言う女の子が沢山いるの。千鶴とだけ付き合っ
てるんじゃないんだよ」
沙也加は千鶴がこの病院に運ばれてきたときのことを思い出した。
確かに高級そうな服やアクセサリーを身につけいていた。この歳でホスト通
いが出来るほどのお金がこの子にはあるのだ。そう言えば見舞いに来ていた
千鶴の両親も立派な身なりをしていた。
「だって、だって好きなんだもん」
熱い涙が頬を流れてゆく。
穢れのない真っ直ぐな気持ち。羨ましいくらいだ。
"だって好きなんだもん" 。この言葉が、今のこの子の全てなのだろう。
でも鏡一の気持ちは違うだろう。この千鶴の純真な想いとは……。
「でも千鶴。彼は恋愛をしているんじゃないのよ」
「いいの。そんなのいいの。鏡一は優しくしてくれるの。辛い事を忘れさせて
くれるの。あたしは鏡一が好き。好きなの」


「両手を前に出して」
ゆかりは両手を揃えて前に差し出した。その手に御堂は、以前仮眠室で使った
黒革の手枷を掛けた。今回は手枷の鎖は10センチ程しかない。まるで本物の
手錠を掛けられたような姿だ。
「もう少しこっちに来て」
御堂はゆかりを2メートル程移動させると、そこに天井からぶら下がっている
ウインチのスイッチを握った。
(ウインチとは電動機でワイヤーを巻き取る機械で、巻き上げ機ともいう)
ここにあるウインチは500キロまで持ち上げられる。スイッチは丁度
iPodくらいの大きさで、ボタンが2つ縦に並んでいる。上のボタンを押せ
ば鎖が巻き取られ、下のボタンを押せば鎖が下へ伸びてくる。
御堂がボタンを押すと鎖が垂れ下がって、ゆかりの手錠の所で止まった。
鎖の先にはフックが付いており、そのフックを手枷の鎖に引っ掛けた。
そしてボタンを押して鎖を巻き取っていく。手が頭の上に来たところで1度
ウインチを止めた。
「脚を拡げて」
ゆかりはウインチに気を取られて気が付かなかったが、床を見ると90センチほどの間隔で鉄のリングが床に付いている。リングは開閉式で、金具で床に固定されていた。

Comments 2

マロ  

千鶴は辛い日々の中で、
解り易く優しくしてくれる
(おそらくお金の為に)
ホストにハマっていったんでしょうね。
沙也加はどうやって千鶴を癒すんでしょう?

ゆっくり拘束されていくゆかり・・・。
こういう過程ってドキドキしますよね。
はぁー・・でも引っ張られ過ぎてモヤモヤです(笑)

続き楽しみにしてます。
あ、あと短編も。

2007/07/01 (Sun) 10:25 | EDIT | REPLY |   
蛍月  

こんにちは、マロさん。

夏の短編。大体構想も決まってきました。
ただ、どれくらい短くできるか。
それが問題です。いつも長くなってしまうので。

いよいよ本格的に暑くなってきましたね。
お互い暑さに負けないよう、頑張りましょう (^_^)v

2007/07/01 (Sun) 14:17 | EDIT | REPLY |   

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土