30 「いらっしゃい、マリアちゃん」良子はマリアを寝室へと連れて行くと、マリアを後ろから抱きしめた。「きゃっ、ママさぁん」「うふっ、可愛い、マリアちゃん」若鮎のように跳ねるマリアに、良子の両手に "ギュッ" と力が入る。「もぉ、ママさぁん。離してくださいよぉ」「ねぇ、マリアちゃんもたまには麗子と?」「えっ? えぇ。たまにですよ。ホントにたまにです。もう、ママさぁん」マリアは良子の手から逃れようと身を捩る...