2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

真夜中のティンカーベル

22 最終話
いつもティンカーベルは、あたしのベッドに忍び込んでくる。
でもどうして、どうしてあたしはティンクを見たことがないのだろう。
もちろん目を瞑っているから……。それは分かる。でも薄目を開けるとか、
一瞬目を開けるとか、何か方法がありそうなものではないか……。
姿を見たらティンクは二度と来てくれない。そんな約束をティンクとしたか
もしれない。でも、だからといって……。
それにそもそもおかしいではないか。一連の事実は、一軒家の寝室に、誰か
が堂々と忍びん混んでいることになる。それも何回も……。

そしてあの声だ。
確かに聞き覚えがある様な声だけど、誰だか分からない。
そんなことがあるだろうか?
そんな赤の他人が、あたしの寝室に何回も……。

目を開けないコト……。聞き覚えのない声のコト……。
しかしついに、あたしはその答えを見つけた。
それは、あたしは目を瞑っていたのではい。目を開けられなかったのだ。
だから見ようとしても見れなかったのだ。
きっと何か薬を飲まされたのだと思う。
そしてティンクの声も、その薬のせいで聴覚に影響が出て……、聞き覚えの
ない声に聞こえてしまっているのではないか。
そしてこれは最初から分かっていたコトだが、ティンクは女だ。

するとそれらの条件をクリアできる人間、いや女が……、ティンクというコ
トになるのではないだろうか……?
あたしに薬を飲ませるコトのできる女。
何度も部屋に入り込むことができる女。
そして女でありながら、女に淫らな行為に及ぶことのできる女だ。
するとそれはもう、最初から考えるまでもなく、そしてずっとそう思い続け
たきたコトだが、ティンクは、ティンクの正体はもうあの人しかいない。

それは、真琴だ。

あたしと美琴は既に関係がある。だからティンクなどにならなくとも、その
まま寝室に入って来ればいいだ。
しかし真琴は、真琴はそうはいかない。まだあたしとの関係がないからだ。
もしかしたら、あたしと美琴との関係を知って、ヤキモチを妬いているのか
もしれない。
ホントに真琴ったら、素直じゃないんだから。美琴みたいに真正面から甘え
てくればイイのに……。

まぁいいか……。いつかそれと知れる日が来るだろう。
その日が来たら、あたしはニッコリ微笑んで、あの子をちゃんと抱きしめて
あげよう。そう心に決めている。

ティンクは今度いつ来るのだろう。今夜か明日か、それもと明後日か。
なんだかティンクが待ち遠しい。
ティンクが来るまで、それまでは一人で慰めよう。

あたしはベッドに横たわると右手をスカートの中に入れ、そのまま股間へと
当ててみた。するとパンティがもうシットリと濡れている。
「あぁ、もう濡れてる。あたしったら……」
下着を濡れたままにしておいたら、ティンクはどんなお仕置きしてくれるか
しら? アナル、バイブ、もしかしたら縛られるかも……。
「ホントに、あたしも好きねぇ~」

そんなコトを想像して、園江はふと微笑んだ。


EPILOGUE
「お姉ちゃん、お姉ちゃん。ねぇ、真琴お姉ちゃんってばぁー」
「なぁに? 美琴ぉ、今忙しいんだけどぉ……」
「今夜どうするぅ」
「今夜……? ティンカーベル?」
「うん」
「いいよ。美琴が行っても」
「でもお姉ちゃんの番じゃん」
「だから忙しいの。美琴、行きたければ行ってイイよ」
「そう? それじゃこの間アナルされたから、今夜はあたしが……」
「好きにすれば……」
「うん。この間焦らされたから、今夜はあたしがお仕置きする番ね」

ウキウキしている美琴を見て、真琴は薄笑いを浮かべた。


ーENDー


Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土