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あなたの燃える手で

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ママと麗子の二人旅

31
帰宅する日の朝。麗子は朝風呂に行くことにした。
時計の針はまだ七時。チェックアウトは十時だ。時間はたっぷりある。
隣で眠る良子を起こさないように、麗子はそっと部屋を出た。
階段を下り一階へと出ると、朝食の香りが鼻をくすぐる。
朝の静かな廊下はどこか清々しい。
少し冷たい空気の中、麗子は早歩きで大浴場へと歩みを進めた。

途中、親子ほど年の違いそうな二人連れの客とすれ違った。見た目は親子だ
が、その手は恋人握りに握られており、おそらく年の差カップルだろうと麗
子は思った。
すれ違う二人に軽く会釈をすると,二人も会釈を返した。

大浴場は静まりかえっていた。もうもうと立ちこめた湯気は視界を遮り,数
メートル先も見えないほどだ。
麗子は掛け湯をすると、取り敢えず湯に体を沈めた。
なにもしない、なにも考えない。
普段なら考えられないような時間が過ぎていく。それは蜃気楼のような時間
だと麗子は思った。
「こんな素敵な時間はすぐに過ぎて、休みが終わればまた忙しくなるのね」
そんなことを考えていると、すぐ近くでかけ湯をする音が聞こえた。

「氷見川様……? で御座いますか?」
「あらっ、女将……」
「やっぱり……。もしかしたらと思っておりました」
「いつもこんなに早いの? 大変ね」
「えぇ、でもこれがいつもの時間ですので。別に早いとも思いません。それ
にもう慣れてしまいました。それより、昨夜はお疲れ様で御座いました」
「こちらこそ、お疲れ様。昨夜は楽しかったわ、とっても。それに凄く刺激
的で興奮したわ」
「それは何よりで御座いました。お隣失礼致します」
女将は湯に浸かると麗子のすぐ隣、肩が触れ合う程近くに腰を下ろした。

「あの子、ヒメユリちゃん? とっても可愛かったわ。あんな子をあんな風
に責めてしまって、可哀想だったかしら。でも、思い出しただけでも濡れち
ゃいそうだわ」
「まぁ、氷見川様。ヒメユリは年上から責められるのが大好きですから、き
っと本人も喜んでいたと思いますわ」
「それならいいんだけど……」
「聞けば、氷見川様のお屋敷にも、可愛いメイドさんがいらっしゃるとか」
「あぁ、マリアのコト? 良子から聞いたのね」
「はい。やはり氷見川様とはそう言う御関係で……?」
「そうよ。夜な夜な責め嬲って楽しんでるわ」
「まぁ、羨ましい。是非一度お会いしたいですわ」
「そうね、そう遠くないうちに、ココへ寄こそうかしら……」
「是非お願い致します。その時はわたくしが心を込めてお相手致しますわ」
「うふふっ、あの子も敏感だから、虐め甲斐があるわよ、きっと……」
「まぁ、何だかわたくし興奮して参りましたわ……」
「こんな朝早くから?」
「欲情に時間は関係御座いませんわ。それはそうと氷見川様。昨夜、逝って
おられませんよね」
「そうね、責めてばかりだったから。」
「やっぱり、わたくしとしたことが。申し訳ございません」
「いいのよ。あたしの分までヒメユリちゃんに逝ってもらったから」
「いけません。いけませんわ、氷見川様」
「えっ……?」
「わたくし、氷見川様にもちゃんと逝って頂きたいのです」
「えっ……?」
「女としての快感悦楽、あの絶頂……。それを諦めるなんて、ましてや他人
の体で済ませるなんて、そんなコト絶対いけませんわ」
「でも女将……。まさか今ここで?」

麗子は目を丸くして女将を見た。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土