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あなたの燃える手で

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マリアフレンズ

  EPISODE 3 ー響子ー
14
1月より少し日が延びた気がする。しかし2月の冷たい風は、春はまだまだだ
先だと教えてくれる。
その日マリアは、麗子から頼まれた用事をこなすため、朝から『夢の森駅』の
快速電車を待つ列に並んでいた。そんなマリアの後ろに一人の女性が並んだ。

「マ~リア」
驚いて振り向いたマリアの後ろにいたのは、親友の響子だった。
「響子ぉ~?」
「何やってるの? マリア。こんな時間から、珍しいじゃん」
「うん、ちょっと麗子様のおつかいで」
「まぁ、そんなことだろうと思ったけど……」
「響子こそ何で?」
「あたしは学校だよ」
「えっ、だって『夢女』って、駅前からバスでしょう」
「まぁ、いつもはね」
「夢女って、電車でも行けるんだ。ふぅ~ん、そうなんだ。知らなかった」
「あのね、夢女、夢女って言いますけどね、『夢の森女子学園大学』ってい
うんですからね。ちゃんと知ってる?」
「うん、まぁ、多分……」
「何それ、怪しいなぁ~。ホントにもう、マリアらしいよ」
そんなところに快速電車が滑り込んできた。二人は目の前の車両の乗り込み、
奥へ奥へ押しやられていった。
「凄い混むんだね。いつもこんな?」
「今はラッシュ時だからね。しょうがないよ。一番混む時間かも」
「そうなんだぁ」
「マリア、もっと奥いって」
「うん」

マリアは半ば押されるようにして奥へ奥へ、さらに奥へと押しやられていっ
た。そうしてたどり着いたところは、ちょうど車両の連結部分だった。
隣の車両へ行くドアは鍵がかかっており、マリアと響子はそのドアに張り付く
ように押し付けられた。
紺やグレーのスーツで囲まれた二人だが、周りはその誰もが窓の方を向き、二
人の周りはスーツの背中が壁のように取り囲んでいる。
しかもここまで流される中、二人の位置関係はマリアの背中に響子がピッタリ
とくっついている状態だ。
この状況この位置関係で、響子が何もしないはずはない。長年付き合ってきた
感というか、そんなマリアの直感が働いた。
そしてその直感は当たっており、響子もこんなチャンスを逃したくないと思っ
ていたのだった。

マリアは押し付けられ、動けない体で首だけを響子に向けた。
「あのう、響子ぉ?」
その声は電車内ということもあり、最低限の小声だ。
「何ぁ~に?」
響子も同じボリュームで答えた。
「まさか、変なこと考えてないよねぇ」
「変なこと? 変なことってぇ~?」
「だからぁ……」
「あっ、わかった。それって、もしかしてこんなこと?」
響子の片手が、マリアのお尻を包み込むように触った。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土