3 ふと気がつくと、みんなの手にも裁ち鋏が握られているのでした。みんなは鋏を手に、ニヤニヤと微笑みを浮かべ、あたしに近づいてきます。「えっ? いやっ、嘘でしょう?」「それでは皆様、お好きなように切り刻んでいただいて……」「いやっ、なんであたしが……、ちょっと、やめてっ、やめてぇ~」でもたくさんの鋏達は、あたしの服やズボンのあちこちから噛みついたのです。後ろから前から、下から上から、 "シャキシャキ" とい...