4 花梨の髪があたしの顔に降り掛かり、花梨の唇があたしに重なった。それは柔らかくて温かくて、心が繋がった気がした。唇が離れると、花梨はニッコリと笑った。「もう、なによ花梨……、びっくりするじゃん」「だから言ったでしょう。レナなこと大好きだって」「うっ、うん」「ねぇ、ちょっと来て、レナ」あたしと花梨は、強い風に押されながら屋上の出入り口まで歩いた。そこには屋上に出るためのドアがある、ドアを開けると四畳...