其の六暗がりの中で、椿の体は文字通り椿の花のように赤くなっていた。「おやおや、どうしたんだい? 体中真っ赤だよ。そんなに気持ちいいのかい?」「あぁ~いいぃ~。気持ちいいぃ~。こんなに気持ちいいのは初めてだ」「そうかい。よかったねぇ。いい冥土の土産ができて……」「ねぇ、もっとよくして。気持ちよくして。あたしはこの通り動けないんだ。だから、ねぇ、いいだろう」蜘蛛の巣状に貼られた烏の髪糸。その粘着力は相変...