Archive2006年12月25日 1/1
W inter Angel
3白いバスローブ姿で髪を拭きながら、麗子が食堂に入ってゆくと、そこには空を見上げるマリアの後姿があった。もうすぐあそこに帰る。帰らなければならない。マリアの背中がそんなことを言っているように麗子には見えた。振り返ったマリアの顔は、心持ち悲しげにも映り、夢の中で涙を流したマリアの顔を麗子は思い出した。「おはようございます。麗子様」「おはよう。マリア」「麗子様ぁ」「なぁに?」麗子は夢と現実がシンクロし...
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2006/12/25 (Mon) 22:45