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あなたの燃える手で

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クレオパトラの微笑み

12
あたしは緩慢な動作で、寝返りを打つように仰向けになった。
「寒くないですか? 真中様。?」
「いえっ、大丈夫です……」
本当はチョット恥ずかしいけど……。
「もし寒かったらおっしゃって下さいね。タオルをお掛けしますから」
ショーツ1枚で横たわるあたしが寒そうに見えたのだろうか。
彼女はそう言って微笑んだ。
そうだ、今度は目を開ければ彼女の顔が見える。
でもそれは、あたしの顔も見られると言うことだ。
それに恥ずかしいシミの付いたショーツ。コレはもう隠しようがない。
彼女はあたしの右側に立って、サラサラのオイルを掌に伸ばしている。
顔が見えると思うと恥ずかしい、やっぱりタオルを……。
「失礼しまぁ~す」
暖かな掌が首元に触れた。あたしは出かかった言葉を飲み込んだ。
彼女の手は肩から脇、脇腹からお腹へとオイルを塗っていく。
そしてもう1度オイルを掌に伸ばすと、今度は二の腕から指先まで丁寧に塗り
伸ばしていった。
オイルが塗られていないのは下半身と乳房だけだ。
まずはこのオイルでマッサージ。そしてあのヌルヌルオイル。
それも今度は仰向けで……。
あたしの中で、ドキドキと恥ずかしさが交錯する。
あぁ、このマッサージがじれったい。

あたしはココに何をしに来たの?
ううん。そんなことはもうどうでもイイ。
早くあのオイルで……、アレであたしを……。

一通りマッサージが終わると、彼女はあのヌルヌルオイルを手に取った。
そしてさっきの順番で体に塗っていく。
あぁーキタッ、この感触。コレコレ。
「真中様、腕の方は疲れていらっしゃいますか?」
「いえっ、別に疲れてないです」
そうそう、余計なところはいいから、早く……。
「そうですか」
次の瞬間、彼女の指がフワッと軽くなって……。
あたしはそれと同時に目を閉じた。
目を閉じる寸前に彼女と目があった。愛らしい可愛い目……。
でもその目は、気のせいか意地悪な光を宿しているようにも見えた。
今あたしは、その目に見つめ続けられている。
そう、目を閉じても……。ずっと……。

……さぁ、始めますよぉ。真中様。覚悟はいいですかぁ?

それは首から始まった。
首筋から顎に掛けて、そぉ~っと10本の指が撫で下ろしては撫で上げる。
その感覚にあたしの頭は仰け反り、胸は大きく深呼吸を始めた。
指は首から鎖骨を通り、肩へと分かれていく。
あぁ、ココがこんなに感じるなんて……。
その時、彼女があたしの二の腕を持って少し広げた。そして空いた隙間から指
を差し込むようにして、脇の下に指を這わせた。
瞬間的に震える体。乱れる呼吸。
しかし彼女の指は、そのまま脇の下から移動しようとはしなかった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土