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あなたの燃える手で

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そっと後から


翌日の朝。
あたしは会社のあるビルの1階で、1人エレベーターを待っていた。
今日は金曜日。今日1日頑張れば明日はお休みだ。
でも何だか昨日より調子悪そうだなぁ。あたしは額に手を当てた。
やっぱりチョット熱っぽいかも……、昨夜夜更かししちゃったからかな?
目を閉じると瞼の裏に、昨夜の咲樹さん甦ってきた。
「真由……、真由……」
本当に咲樹さんの声が聞こえる。あぁー、咲樹さん……。
「えっ……?」
「おはよう、真由」
その声に振り向くと、後に本物の咲樹さんが微笑みを浮かべて立っていた。
「どうしたの? 驚いた顔して……」
「あっ、咲樹さん、おはようございます。今日は遅いですね」
「うん、昨夜チョット夜更かししちゃってね」
うふっ、咲樹さんもそうなんだ。何だかチョット嬉しい。
「実はあたしもです。昨夜ちょっと……」
あたし達は並んでエレベーターに乗った。乗ったのは二人だけ。
「真由、何だか具合悪そうだけど、大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
「本当に? どれどれ」
そう言って咲樹さんが自分の額をあたしの額にくっつけた。咲樹さんの唇があ
たしの唇まで、ほんの数センチの所にある。
「やっぱりチョット熱があるみたい。今日は無理しないで早く上がりなさい」
「はっ、はい。でも、あのデザイン来週中に……」
「そんなこと言って、こじらせて本当にダウンしたらどうするの?」


その日、真由は定時間で仕事を切り上げた。
その時には、朝よりも確実に熱が上がっているようだった。
彼女はバスを降りると、駅の近くにある『アマデウス』という
カフェで休むことにした。


いつもより遅い出社。やっぱり昨夜のアレが祟ったみたい。
コレもアナタのせいよ、真由。アナタがあんまり可愛いから……。
あたしがビルに入ると、真由がエレベーターの前で一人で立っていた。
あのうしろ姿、あのお尻。昨夜のコト思い出しちゃうじゃない、真由。
あらっ? また額に手を当ててる。やっぱり具合悪いのかしら……?
あたしは真由の後から近付いた。幸い足音はしない。
あたしは真由の真後ろに立つと声を掛けた。
「真由……、真由……」
聞こえないのかしら、何だかボーっとして、やっぱり熱があるのかしら。
「えっ……?」
一呼吸おくれて真由が振り向いた。
「おはよう、真由。どうしたの? 驚いた顔して……」
「あっ、咲樹さん、おはようございます。今日は遅いですね」
「うん、昨夜チョット夜更かししちゃってね」
「実はあたしもです。昨夜チョット……」
あら? 何をしてたのかしら? 真由ちゃん? まさか? まさかねぇ。
そんなコトはないわよねぇ。でももしそうなら、チョット驚きかしら……。
エレベーターに乗るまで、誰も来なかった。あたしは真由と二人きりでエレ
ベーターに乗った。でもコレってちょっとチャンス?
あたしは真由の体のことが心配で、真由の額に自分の額をくっつけた。
もう唇が触れるくらい近くにあって、もしもどちらかがバランスを崩したら、
キス……、ってコトになるかも。でもこの子は本当にチョット熱があるわ。
あたしは真由に今日は早めに上がるように言った。

定時間で真由が帰ってから30分後、あたしは真由が心配になってあの子の携
帯を鳴らした。すると商店街の入口にあるカフェにいると言う。
その声はかなり具合が悪そうだ。
あたしは真由にそこで待つように言うと、オフィスを出た。

Comments 1

チョコ  

あ、ありがとうございます~♪あんなヘンテコな拙いのに嬉しいですぅ///
SSは私のような小説とは言えないものから、まるでプロの作家様の様な素晴らしい作品まで沢山投稿されています。
ただ、誰でも書ける分、非難や中傷も凄いですけどワラ
でも、ほとんどとゆうかみんな不定期で、蛍さまみたく定期的に投稿されてる方はいません。
私も気が向いたら投稿する程度ですので、個人スレなんてとてもとても……。
蛍さまのパワーにはお見それしますぅ♪

お話変わって、蛍さまもお笑いお好きみたいですね。私も大好き♪ナイツのドラゴンボールのは面白かった~、クリリンの事をクソソソだもん……♪ち、違うか~ワラ
ではではこのあたりで。
真由もようやく念願が叶えられそうで明日が楽しみです~♪

2008/11/01 (Sat) 15:18 | EDIT | REPLY |   

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土