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あなたの燃える手で

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マリアフレンズ

27
夢の森病院で婦長を務めている御堂雪絵は、外来患者の訪れる2階建てのA棟
の1階受付前で、新人看護師に呼び止められた。
「婦長、先ほど緊急入院された患者さんのカルテと資料です」
「そう、ありがとう」
彼女は薄いファイルを雪絵に渡すと、すごすごとその場を立ち去った。
緊急入院の知らせはもちろん聞いている。1時間ほど前に、交通事故で一人の
女性が救急車で運ばれてきていたのだ。
雪絵は事務所に戻ると、自分の机でそのファイルに目を通した。

『瀬戸弥生』34歳。右大腿骨骨折。左膝靭帯断裂。右親指骨折。左上腕骨骨
折……。
これでは両手両足にギプスが撒かれることは必至だ。当分はベッドから動けな
いだろう。入浴はもちろん、当然トイレに行くことも出来ない。つまり、両手
両足を縛られているのと変わらないのだ。
これを読んだ雪絵はニヤリと笑った。多くの看護師たちがいるその室内で、そ
の魔女のような微笑みに気がつく者は誰一人いなった。
雪絵は真弓に許可を申し出ると、自分がこの患者の担当になることを決めた。
院長のお墨付きの前に、不満を言うものはいない。むしろこの手間のかかる患
者を引き受けてくれて、お礼を言われてもいいくらいなのだから……。

翌日、雪絵は瀬戸弥生の病室を訪れた。
彼女の病室は、入院棟であるB棟の401号室。つまり4階の一番奥の病室だ。
ちなみにこの病室の反対側の奥が院長室になる。
御堂はドアを2度ノックして入室した。
「こんにちは、瀬戸さん。婦長の御堂といいます。よろしくお願いします」
確か年齢は34歳。スリーサイズはB84 W61 H84といったところか。肩で切
り揃えられた髪。子鹿のような顔に大きな瞳は、まさにバンビのようだ。
スッと通った鼻筋の下には、桜の花びらを思わせる唇がある。手入れを怠
っていない白くきめ細かな肌は、きっと敏感に違いない。

「瀬戸弥生といいます。こちらこそよろしくお願いします」
弥生は動けぬ体を懸命に起こそうとしたようだが、持ち上がったのは首だけだ
った。その辛そうなで泣きそうな顔が、もっと虐めたくなる顔なのだ。
「お加減いかがですか? 痛みとかは……」
「今は痛み止めを飲んでいますから、なんとか大丈夫です」
「そう、よかったわ」
そんな挨拶を交わし、最初の2週間は何事もなく過ぎ、痛み止めの必要がなく
なった2週間目。もうあとは骨がつくのを待つだけという、そんなタイミング
で、雪絵は弥生との距離を縮めてこうと思っていた。
そしてそのタイミングは意外に早く訪れた。
それは弥生が入院して1週間が過ぎた頃、両手足をギプスで固定された弥生の
体を拭きに、雪絵が彼女を病室を訪れた時だった……。


「弥生さん、お体拭きましょうか……」
「あぁ、はい。お願いします」
雪絵は彼女の上半身の寝間着を脱がした。寝間着といっても浴衣のようなもの
で、全裸の上にそれを纏っているだけだ。
雪絵はほんのりと湯気の立ち上るお湯に、タオルを浸すとしっかりと絞った。
「それじゃ背中から拭きますねぇ……」
「はい」
雪絵は弥生の肩口に暖かいタオルを置くと、そこから背中に向かって拭いてい
った。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土