4 あたし達は座る場所を探しながら、気がつくと神社の裏手に来ていた。あたし達は柊の垣根の隙間を屈んで抜けると、新たな場所に出た。そこは神社の書庫らしく、一言で言うなら離れみたいな場所で、普段は昼間でも人は来ないような場所だ。しかも明かりはないからかなり暗い。でも柊の隙間から縁日の明かりが届いて、不自由なほど暗いわけでもない。あたし達は、本来なら賽銭箱が置いてある場所に腰を下ろした。「ふぅ~暑...