2 コーヒーがテーブルに置かれ、続いてケーキが置かれた。その時カップに伸ばしたあたしの手に、響子の手が触れた。「可愛い手。言われません?」響子はそう言ってあたしの手を両手で挟むようにすると、スルスルと撫で始めた。「い、いえ、別に、言われたことないですけど」そう言って挟んだ手の甲を上にした。「綺麗な指、爪も可愛い」「つ、爪……?」「スベスベで、柔らかくて。女の子の手って感じ」すると今度は、クルリと返し...