3奈津は女将に案内され本館から別館に入り、離れへと向かっていた。女将の後ろを歩く奈津は、そんな彼女の美しさに目を奪われていた。それは円熟の色香とでもいうのだうか。怪しげなフェロモンは女の奈津でさえムラムラとした気にさせるものがある。その感覚は、女子校から女子大に進んだ奈津にとってわからないわけではない。しかしそれはよくある先輩への密かな憧れ程度のことだ。でもこの人とだったら、間違いが起こっても……。...